建通新聞社四国
2012/10/02
【徳島】海部病院移転改築 基本・実施設計を公告
県立海部病院の移転改築を計画している徳島県は、設計者を一般競争入札方式で決めるため、「同病院改築工事の基本・実施設計業務」を公告した。2者JVで10月22日まで参加申し込みを受け付ける。開札は10月26日を予定している。
主な入札参加資格要件は、JVの代表者が1997年度以降に免震構造で鉄骨鉄筋コンクリート造か鉄筋コンクリート造で5階建て以上、延べ面積1万平方b以上の病院施設の建築に係る設計実績。JVのその他の構成員が県内に主たる営業所があり、3人以上の一級建築士(または2人の一級建築士かつ2人以上の二級建築士)を有する者―などとなっている。
委託業務概要は、病床数110床、延べ床面積1万平方b程度で救急医療機能や災害医療機能、地域医療研修機能などを有する病院の基本・実施設計(敷地内の外部付属施設、駐車場、外構工事などを含む)。設計金額は1億0577万1000円。設計工期は2013年12月27日までとなっている。
建設地は牟岐町中村字杉谷地内。同病院は、県南地域の急性期医療を担う中核病院であると同時に災害時の災害拠点病院となっているが、海岸からの距離が約500bと近く、また津波の遡上(そじょう)が予想される牟岐川に隣接していることなどから、病院機能を維持するために早急な津波対策が求められている。そこで県は、同病院の抜本的な津波対策として国の地域医療再生臨時特例交付金を活用して津波被害を受けない安全な高台への移転改築に取り組むことにした。
国の地域医療再生臨時特例交付金を活用することから、今後は2013年度末までの建築着工を視野に造成工事や建築設計などの準備作業を進めていく。造成工事は牟岐町が担当する。