三重県津建設事務所は、県道一志出家線の雲出川に架かる「中川原橋」の架け替え工事の詳細設計に着手した。設計はパシフィックコンサルタンツ三重事務所(津市)が担当で、設計工期は2013年3月28日まで。12年度に橋梁詳細設計、構造物の設計などを進め、13年度に河川協議や残る用地の取得を行い、14年度以降の工事着手に備える。
対象地区は、津市庄田町地内の国道165号と県道久居美杉線を結ぶ県道一志出家線で、中川原橋の架け替えと両側取り付け道路の改良を行う。現在の中川原橋は、1957年に架設された橋梁。橋長236b、幅員5・5b、9径間。両岸の地区を結ぶ重要な生活道路となっているが、幅員が狭く、歩道もないため、安全上の観点から架け替えが計画された。橋梁の上流側に県企業庁の水管橋が並んで架設されている。
新橋の計画は、現橋と水管橋の上流側に架設する。橋長329b、幅員6b(全幅員10・5b、上流側歩道あり)。形式は6径間連続非合成鈑桁。両岸の取り付け道路は、橋梁架設に合わせて上流側にルートを取り、新たに建設する。北側(左岸側)は、工業団地の東側の丘陵地を掘削して延長530bを建設。南側は盛り土で橋梁に取り付けるとともに市道と接続する。対象延長は360b。今回の設計では、橋梁、取り付け道路などを含めて延長1300bを対象に行う。具体的には、橋梁の上・下部工、工事用の仮橋・仮桟橋、土留め工、護岸工の設計を行う。
南側で市道がボックスで交差する箇所については、別途に構造物詳細設計を行っている。設計内容は門型ラーメン、補強土壁各1カ所。担当は杉山コンサルタンツ(津市)で、設計工期は13年3月28日。また橋梁下部の位置などを7カ所で土質ボーリングによる地質調査を進めている。担当は、アサノ大成基礎エンジニアリング三重営業所(松阪市)で、調査工期は13年3月22日。
用地取得については、左岸側の丘陵地がほぼ完了しており、右岸側は今後順次進める。工事は、左岸の取り付け道路を建設後、工事用道路として利用し、下部工を進めていく。事業期間は長期に渡り、ほぼ10年後の23年度の完了、24年度の供用を目指している。
なお、上流側に架かる水管橋(トラス橋、7径間)については県企業庁が耐震化を計画しており、12年度に設計を行う予定。
提供:建通新聞社