つかさのまち夢プロジェクトの第1期事業として図書館などが入る複合施設「みんなの森・ぎふメディアコスモス」の建設を計画する岐阜市は、2013年3月議会の契約案件として工事を発注していく考えで進めている。本体工事の入札公告は早ければ12月中となる。
建設する施設の耐火性能に関し市と国土交通省が協議中で、当初の着工計画から遅れている複合施設整備だが、書籍燃焼の設定数値変更に伴い書架の構造や配置を計画変更することなどで国交省の了解を得た。このため市は、耐火建築物の申請をあらためて提出して許可を待って工事発注する意向でいる。また、市は年内に開かれる議会に施設整備の債務負担行為期間の変更を上程し承認を得る必要がある。
同市司町の岐阜大医学部付属病院跡地に、「中央図書館(仮称)」「市民活動交流センター(仮称)」「展示ギャラリー・多目的ホール」で構成する複合施設と、「憩い・にぎわい広場(仮称)」を整備する計画。
複合施設は木造、鉄骨造、鉄筋コンクリート造の混構造で、地下1階地上2階建て延べ約1万5400平方b。屋根部分は軽量な木造格子屋根を採用し、梁(はり)のないスラットスラブ構造などで構成する。また、室内全体でバランス良く自然採光するほか、地下水や太陽熱を利用した熱源システムを有効利用する。
1階には市民活動交流センター、図書館、展示ギャラリーを配し、内部には多目的ホール(200席程度)などを設ける。2階には図書館を配置し、本の閲覧スペースやカフェコーナー、テラスなども設ける。完成は14年秋、開館は15年春の見通し。
設計は伊東豊雄建築設計事務所(東京都渋谷区)が担当した。
複合施設への導線に広場(約1万3000平方b)も整備する。第1期の総事業費は約100億円(土地代含む)。
提供:建通新聞社