岐阜県は、「地域維持型契約方式」の試行として美濃土木事務所の「県単地域維持事業美濃土木事務所管内土木施設維持修繕業務委託工事」を一般競争で実施した結果、横田工務店ら地元6社で構成する関市東地域維持型建設工事JVが落札した。県では続いて試行第2弾を、美濃土木事務所以外の土木事務所で10月初旬に発注する見込みだ。
岐阜県は、全体で3件ほど試行案件を発注する予定。試行が始まった案件については、検証をできる部分から行い、年度末までに、次年度の方針を固める。
試行第1弾の入札に参加したのは落札した1JV。地元の横田工務店、和座工務店、フジケン土木、長尾工務店、土屋土建、丸ヨ興業の6社で構成された出資比率型のJV。工事対象地区の業者で構成されているJVのため、県は「地域維持型契約方式の趣旨に沿っており、公平性も十分確保されている」としている。今回の試行では、道路維持修繕業務と河川維持修繕業務、砂防維持修繕業務、除雪業務を一つにまとめて発注。工事場所は、関市下之保、富之保、中之保、上之保地内としており、これは旧武儀町と旧上之保村の一部にあたる。
地域維持型契約方式は、公共事業の減少によって疲弊した地域建設業の再生に向けた取り組みの一環として、国土交通省の建設産業戦略会議が導入を提言したもの。除雪や災害時の対応、社会資本の維持管理など地域のインフラ維持に不可欠な事業について、複数の工種・工区をまとめたり、複数年の契約単位で発注する。
提供:建通新聞社