建通新聞社
2012/09/27
【大阪】畿地方整備局の総合評価方式 同種工事の施工実績・経験を加点、ダブル専任は12年度に2件試行
国土交通省近畿地方整備局は、総合評価方式の二極化に伴い、企業の施工能力と配置予定技術者の配点割合を見直す。企業評価と技術者評価を1対1とするほか、同種・類似工事の施工実績(経験)を評価項目に追加。地域ボランティア活動の表彰は評価項目から除外する。2013年度からの本格運用に向けた素案として、9月26日の総合評価委員会に提示した。
素案によると、13年度以降に適用する評価点は、高度技術提案型が70点(高度技術50点+標準提案20点)、WTO対象の技術提案評価型が30点(技術提案のみ)、WTO対象外の技術提案評価型が60点(技術提案30点+企業の施工能力15点+技術者の能力15点)、施工能力評価型が50点(施工計画10点+企業の施工能力20点+技術者の能力20点)となる。
施工能力評価型の施工計画については、可否判定にするか、点数評価にするかを建設業協会の意見を踏まえて決める。
新たな評価項目には、同種・類似工事の施工実績(経験)を追加。より同種性の高いものを加点対象とする。また、技術者の工事成績も、企業の施工能力と同様の基準で評価していく。一方、「災害活動、地域ボランティア活動に対する表彰」は、災害活動に対する行政機関からの表彰・感謝状に特化した内容に限り評価することとした。
このほか、現場経験が少なく、監理(主任)技術者として配置されにくい若手技術者の育成を目的に、若手技術者に経験豊富な専任補助者を配置(ダブル専任)できる工事を12年度に2件程度で試行。競争参加資格で「配置予定技術者または専任技術者のいずれかが同種工事の経験を有する」ことを確認し、総合評価方式の「施工経験の有無」「技術者表彰」でも、いずれか評価の高い者を加点の対象とする。
特定専門工事審査型では、法面処理工、杭基礎、地盤改良工、海上工事に加え、塗装、標識設置、情報化施工(発注者指定型)を含む重要度の高い工事についても適用を図っていく。