建通新聞社四国
2012/09/21
【愛媛】県内小中学校 非構造部材耐震、全国平均上回る
愛媛県内の公立小・中学校施設455校の天井など、いわゆる「非構造部材」の耐震対策実施率は41・3%で、全国平均の32%を上回っていることが分かった。耐震点検の実施率も全国平均66%を上回る69・7%となっている。
文部科学省が全国の公立学校を対象に今年4月1日時点で調査したもので、耐震点検は教職員や設置者が指標に基づき行った。
小中学校のほか、幼稚園、高校、特別支援学校別に調査しており、県内幼稚園74園の耐震点検実施率は70・3%(全国平均62%)、耐震対策の実施率は40・5%(同27・3%)。高校53校の耐震点検実施率は100%(全国平均79・6%)、耐震対策の実施率は39・6%(同39・4%)。特別支援学校の点検実施率は100%(同81・6%)、対策実施率は57・1%(同43・2%)となっている。
非構造部材は天井材、外壁、内壁、照明器具、窓ガラス、放送機器、テレビ、書棚などで、大規模地震による落下などの被害発生を受けて耐震対策が急がれている。
文部科学省は同調査を2011年度から実施しており、建物の耐震化だけでなく、非構造部材の耐震対策もできるだけ早い時期に完了させる方針。各自治体に関連予算の確保や対策実施の促進を求めるとともに、技術相談に応じる窓口を設置し支援していく考え。