名古屋市病院局は、東部医療センターについて、2012年度に着工する救急・外来棟の建設に続き、現在の緊急診療棟と外来棟の跡地に新病棟を建設する計画を明らかにした。新病棟の計画を含めた全体の整備方針を12年度末までに作成する。
東部医療センターは、建設から40年以上が経過し老朽化しているため、全体的な建て替えや改修などが必要となっている。これまで事業の全体像は明らかになっていなかったが、救急・外来棟の建設後の整備計画が示された。
新病棟の用地は、敷地南側のエリアで、新しい救急・外来棟建設地の西側にある、現在の救急診療棟と外来棟を取り壊して確保する。新病棟の着工は救急・外来棟が開設する14年度以降となる。設計は救急・外来棟の完成を待たず、先行して行いたい考え。新病棟の完成後は、敷地北東にある東病棟の改修工事を行う。その他の北棟、中央棟、MRI棟、手術棟、西病棟、南病棟、分娩棟、強力放射線深部治療棟などは機能を新病棟や東病棟に集約して取り壊す予定。跡地は駐車場にする。
整備方針の作成業務は、安井建築設計事務所名古屋事務所(名古屋市東区)に委託している。
委託業務では、全体の配置計画など整備の方針をまとめる。また、新病棟の詳細のほか、既存建物の取り壊し計画、駐車場の配置計画などを検討し、概算事業費を算出する。新病棟の階数や面積などは委託業務の中で検討する。
改修を行う東病棟の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ約1万平方b。耐震性は満たしているため、耐震改修は必要ない。取り壊しを行う既存建物の規模は鉄筋コンクリート造地下1階地上5階建て延べ約2万平方b。
東部医療センターの所在地は千種区若水1ノ2ノ23。敷地面積は約2万8760平方b。
提供:建通新聞社