建通新聞社
2012/09/20
【大阪】近畿地整とPC建協が意見交換、パッケージ型契約方式を視野に
国土交通省近畿地方整備局とプレストレスト・コンクリート建設業協会(則久芳行会長)との意見交換会が9月19日に大阪市内で開かれた。PC工事での段階選抜方式の試行、部分詳細設計付工事発注方式の導入、パッケージ型契約方式の適用を協会が要望し、同局は前向きな姿勢を見せた。
冒頭、谷本光司局長は「発注者と受注者は甲乙の関係ではなく、強靱(きょうじん)なインフラ整備を進める上でのパートナーだと思っている。多くの課題があるが、解決に向け本音で議論したい」とあいさつ。
則久会長は、「PC技術は耐久性や粘り強さに優れ、持続型社会の基盤を支える技術であると確信している。社会資本整備において幅広く活用してもらうとともに、専門技術力を適切に評価した発注方式を採用してほしい」と述べた。
協会が、PC技術の専門性を発揮できる事業方式として提案する部分詳細設計付工事発注方式について、同局は「部分的に設計変更が可能な高度技術提案型(AV型)の拡充を図っており、2013年度に大規模なPC工事があれば適用する」と回答。
パッケージ型契約方式(調査・詳細設計+補修補強工事)については「大規模補修を要するPC構造物が今のところない」としながらも、「構造物の劣化は増大するため、調査から補修まで一体で契約する方式は視野に入れていく」と答えた。
段階選抜方式は、12年度に20者以上の応札が予想される土木工事とメタル工事で試行しているが、「PC工事でも試行し、お互いのメリットを確認させてほしい」との協会の強い要望もあり、今後の検討課題になった。