福島建設工業新聞社
2012/09/06
【福島】津波被災地/盛土材確保へ連絡会議/7日に初会合
県内津波被災地の復旧・復興工事本格化で見込まれる大量の不足土確保策を検討するため、県など公共工事発注機関による「津波被災地不足土対策連絡調整会議」が発足する。大規模な事業を執行する国機関を交え、建設発生土の流用も含め、調達先の確保や情報共有、事業者間の広域的な連絡調整に当たる。年度内に盛土材の確保方針をとりまとめる。
初会合を7日午後1時半から、県庁内で開く。
本県では、津波により甚大な被害を受けた沿岸部の復旧・復興工事が今後本格化。海岸・河川堤防、道路、地盤のかさ上げや、海岸堤防背後地に配置する防災緑地、海岸防災林の再生整備、沈下した農地の復旧などに伴って、必要な盛土材が大量に不足することが見込まれている。
市町村工事も含めて、津波被災地の工事発注が集中することで、需給の不均衡がさらに懸念されることから、公共工事発注機関による連絡体制を整備。事業者間の調整や調達先の検討を行うことにした。
会議は県の生活環境、農林水産、土木部のほか、森林管理署や国土交通省の県内3事務所、福島復興局、復興まちづくり計画策定済みの市町と東日本高速道路の参画を予定している。
大規模な現場からの建設発生土流用も念頭に、沿岸部外の発注機関も加える。
盛土材は県内調達が基本だが、必要に応じ県外からの確保も視野に入れる。
がれき処理を支援する観点から、震災がれきの一部活用も検討する。
会議は年度内4回の開催を予定。25年度以降の工事本格化に備えて今年度内に方針を取りまとめる方向。