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建通新聞社(中部)
2012/08/29

【愛知】水資源機構中部支社 豊川用水の4施設で小水力発電検討

 水資源機構中部支社は、宇連ダムなど愛知県内の4施設を対象に、小水力発電事業の導入に向けて、可能性の検討を進めている。対象となるのは、新城市内の宇連ダムと大野頭首工、豊川市内の西部幹線(駒場池)、豊橋市内の東部幹線(二川チェック)。当面は機構内で、発電量と設備の設置・維持コストなどの比較を進める。事業化が有望であれば、より詳細な検討を行うため、2013年度以降に小水力発電施設の概略検討などを外部に委託する方針。
 今回、検討対象となっているのは、いずれも豊川用水の関連施設。水量や落差などの面で、潜在的な発電量が見込まれる施設が選び出された。
 宇連ダムの所在地は新城市川合字。水量と落差から計算した発電出力は約980`h。堤防高さは65b。
 大野頭首工は新城市大野に位置しており、東西幹線水路へ取水する取り入れ口に当たる。想定する発電出力は約150`h。
 西部幹線水路は、豊川市平尾町駒場にある駒場池(調整池)への流入口付近で、発電施設の設置を検討する。想定する発電出力は約60`h。
 東部幹線水路では、水位調節を行う二川チェックの付近が検討対象となる。発電出力は約10`hを見ている。
 検討に際しては、利水機能を最優先して、付加的に発電機能を整備する管理用小水力を想定する。事業化した場合、発電した電力は原則として自己消費し、余剰分を売電する形になると見られる。
 同機構は05年に、水路施設としては愛知県内で唯一の小水力発電施設である東郷発電所を整備した。新たに発電事業を検討する際は、同発電所の運用実績に基づいて、発電効率を維持するための課題などを検討する。

提供:建通新聞社