愛知県建設部は、境川浄化センター(刈谷市衣崎町)の処理能力を向上させるため、合流ポンプ棟の建設と水処理施設の増設を進めている。合流ポンプ棟の建屋の建設や貯留池築造などを2012年度に発注する。13年度末に供用開始する予定だ。
雨天時や汚水の流入量が一時的に増えた場合に備え、ピーク時の汚水を新しい貯留池にいったん貯留する。ピークを過ぎた後に処理することにより、処理量を平準化する。合流ポンプ棟は現在、土木工事を進めており、建屋は建築・電気・機械に分離して第3四半期に一般競争入札を公告する。
建屋の規模は鉄筋コンクリート造地下3階地上2階建て延べ1778平方b。工期は約16カ月。建屋内には、1分当たり16立方bのポンプを2台設置する。機械設備は17日に公告しており、電気設備の一般競争入札を9〜10月に公告する。
貯留池の新設も9月に一般競争入札を公告する。貯留量は7000立方b。工期は約1年。
合流ポンプ棟の設計は日本上下水道設計名古屋総合事務所(名古屋市中区)が担当した。
水処理施設は、汚水の流入量の増加に伴い、6系施設を増設している。増設する施設の能力は、1日当たり最大3万4800立方b。完成すれば同センターの処理能力は1日当たり最大20万2200立方bになる。
土木工事は12年度にすでに完了した。現在、機械設備と電気設備の製作を進めている。12年度は「管廊」の築造と、ブロワ棟内に増設する「送風機」の電気・機械を発注する。
管廊は、新設する貯留池と既存の水処理施設をつなぐ地下通路。幅2・5b×高さ2・5b×延長約25b。早ければ9月にも一般競争入札を公告する。工期は約1年。
送風機は、現在2基設置されているが、水処理施設の能力アップに合わせて増設する。第3四半期に電気と機械の一般競争入札を公告する。工期は14〜15カ月。
提供:建通新聞社