トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(中部)
2012/08/09

【岐阜】中津川市 新衛生センターなどの候補地選定へ

 中津川市は、建設地をめぐる反対運動などで事業計画を白紙に戻していた「衛生センター」全面更新と下水道・し尿の「汚泥乾燥施設」新設について、8月末にも20人程度で組織する「市新衛生センターおよび汚泥乾燥施設候補地選定委員会」を設置して新候補地の選定に入る。
 市では2012年度中に新候補地を決めたいとしている。事業スケジュールは建設地決定に合わせて具体化させる。また、候補地選定に先行して市内部で事業手法なども検討する(当初計画では国土交通省の※ミックス事業を採用)。
 耐用年数を大幅に超え老朽化した衛生センター全面更新と、中津川市が地区内処理できずに年間1億円以上の費用を掛けて多治見市や本巣市、京都府などの市外で処理している汚泥問題を解決するため計画している。
 市の現在の汚泥処理は、し尿と浄化槽からの全量を衛生センターと恵北衛生センターの2施設で処理しており、下水道からの汚泥は脱水して埋立て処分し、一部を移動乾燥車にて乾燥後、環境センターで焼却・溶融処理している。今後、衛生センターの更新と市内すべての脱水汚泥が処理可能な乾燥施設が整備されれば、乾燥後の汚泥を環境センターで焼却・溶融処理できるため、市内すべての汚泥が地区内処理されることになる。
 白紙に戻された当初の計画は、06年度に市内33カ所の候補地から苗木地区の市有地1万1000平方bを建設地と決め、地区住民との同意交渉を進めた。整備に当たっては国からの補助金を最大限に活用できるミックス事業として行うことが明らかにされていた。
 当初計画でのアセスは岐阜県公衆衛生検査センター(岐阜市)、基本設計は中日本建設コンサルタント岐阜事務所(岐阜市)が09年度に行った。

=用語説明=

※ミックス事業(MICS 汚水処理施設共同整備事業)―下水道や農業集落排水施設など複数の汚水処理が共同利用できる効率的な施設整備を図るため、処理人口と処理水量の50%以上を下水道対象としている地域では、共同利用施設を下水道事業として整備できる。

提供:建通新聞社