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建通新聞社四国
2012/08/07

【愛媛】愛媛県内小中学校の耐震化率は71・7%

文部科学省が発表した公立学校施設の耐震改修状況調査(4月1日現在)で、愛媛県内にある小中学校の耐震化率は71・7%と2011年度からは4・1ポイント伸びたものの全国平均84・8%を13・1ポイント下回り、都道府県別の44位(前回41位)とやや後退したことが分かった。また、耐震性がないと判断された建物と耐震診断未実施の施設は合わせて456棟あり、このうち大規模地震で倒壊・崩壊の危険性が推測されるIs値0・3未満は119棟で、補強や改築といった対策が急がれる。
 小中学校の県下全棟数は1611棟で、このうち1981年以前の建物は866棟。うち2次診断実施済みは865棟で実施率99・9%。同年以前建築の棟で耐震性がある、もしくは既に補強済みは410棟で、81年以前の建物に係る耐震化率は47・3%となっている。
 市町別の公立小中学校の耐震化率をみると、60%に達していないのは7市町。市では宇和島53・5%、西条54・1%、大洲57・3%、四国中央55%。町では松前56%、内子45・7%、松野50%。過去3年間の耐震化率の伸びが全国平均以下の設置者(耐震化率70%以下、耐震性のない建物50棟以上)として、西条市・今治市・宇和島市・四国中央市があがっている。
 一方、県立学校の耐震化率は高校が57・2%、特別支援学校が62%と前年度からそれぞれ4・7ポイント、20・8ポイント上昇したが、調査対象の47都道府県中、いずれも最下位。耐震性がない(+診断未実施)建物は、高校179棟、特別支援学校が19棟ある。県は、12年度当初予算に24億2520万円を計上し、高校および特別支援学校の校舎・体育館などの診断・改修設計、補強工事を促進しており、13年度以降も年間約50棟ずつ補強工事を実施し耐震化率向上を図る。特別支援学校は15年度末、県立学校は17年度末の耐震化完了を目指し整備を加速させている。