トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社(静岡)
2012/07/18

【静岡】8月にも設計発注―自然史資料活用拠点整備で静岡県

 静岡県は、県立静岡南高校(静岡市駿河区大谷5762)の校舎を活用した「自然史資料活用拠点」の整備で、既存施設の改修設計業務を8月にも発注する。現在、施設の内容やコンセプト、資料の保管や展示方法など必要な機能の検討を、施設の運営を担当するNPO法人や県の関係部局で進めており、これらを固めた上で設計業務を委託する。2012年度末までに実施設計をまとめ、13年度に着工したい考え。
 県では、県内の多様な自然に関する資料を保管・活用することを目的に、旧清水保健所跡地に県自然学習資料センターを設置。NPO法人静岡県自然史博物館ネットワークの協力を得て、資料の整理・保管や展示を行っている。
 同センターは展示を目的とした施設ではないものの建物が狭く、既存の資料の保管で満杯となっており、適切な整理や利活用のスペースが不足。そこで、保管スペースの拡大や来訪者が学習するための研修室の設置とともに、大学や文化施設などとの連携を視野に、静岡南高校の建物の一部を自然史資料活用拠点(博物館)として整備することを決めた。
 県立静岡南高校は、静岡市立商業高校と再編し、12年度に閉校する。既存施設として、鉄筋コンクリート造3階建て延べ9329平方bの校舎のほか、体育館(2577平方b)や付属施設(1883平方b)がある。校舎と体育館は1983年〜84年の完成で、一定の耐震基準を満たしているため、改修に当たって耐震補強は行わない。
 既存建物の外部・内部を改修し、内部の模様替えなどで対応するが、展示・保管する貴重な植物や昆虫、岩石・鉱物などの資料(標本)が27万点以上と膨大なため、建物に掛かる荷重などを考慮して補強の必要があるかどうかを設計業務の中で判断する。
 12年度予算で設計費3550万円と、拠点施設整備検討費283万円を計上している。
(2012/7/18)

建通新聞社 静岡支社