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北海道建設新聞社
2012/07/06

【北海道】道が13年度開発予算に2374億円要望−農業農村整備は5割増 

 道は5日、2013年度の北海道開発予算などに関する要望をまとめた。北海道開発事業費のうち、道や市町村が施工する補助・交付金事業の要望額は、事業費ベースで12年度を19.5%上回る2374億4200万円となっている。本道の高い食料供給力の確保・向上に必要な農業農村整備には、地元要望を踏まえて51.1%増となる234億6400万円を見込む。さらに、強靱(じん)な国づくりにつながる交通ネットワークの整備や防災・震災対策など必要な社会資本整備を進める方針。12年度で5カ年の計画期間が終わる北海道特定地域連携事業推進費(道州制地域連携モデル事業)の後継として、大災害の発生に備えて道が3月に策定した「バックアップ拠点構想」など先導的な取り組みを実現する「事業制度」の創設と予算措置を求める。25、26日に国土交通省などへの要望を予定している。
 道が13年度道開発事業費で求める国費は19.9%増の1190億4000万円で、3年連続の増額要望。12年度予算要望時も前年度比20.2%増を求めていた。ただ、12年度予算は、道と札幌市の一部事業が道開発事業費から地域自主戦略交付金に移行したこともあり、前年度比13.4%減の国費992億8100万円にとどまった。
 13年度要望を事業費ベースで見ると、当別ダム完了による減少を見込む治山・治水以外はほとんどが増額要望。治山は5.9%増となっている。
 道路整備は、幹線交通ネットワークを形成する根室中標津線や鷹栖東神楽線などの地域高規格道路が中心。港湾・空港・鉄道などは、女満別空港の誘導路改良などが増額要因となっている。
 市町村などが事業主体の水道は15.3%増。廃棄物処理は遠軽町の熱回収施設や札幌市の最終処分場などで121億1800万円と、前年度の3・8倍を積み上げている。
 10年度の大幅削減から低迷が続く農業農村整備は、暗渠排水や区画整理を中心に5割増を要望。水産基盤整備は、6.9%の増額とともに新規採択10地区を要望し、浸水被害を防ぐ護岸整備などを計画。森林整備は前年度並みとし、水資源かん養のための造林や路網整備を促進する。
 補助要望の過半を占める社会資本総合交付金は、19.4%増の1230億7800万円を見込む。災害時のための緊急輸送道路や避難道路を整備するほか、頻発する集中豪雨などの自然災害に備えた河川の改修や防災施設の整備、公共施設の長寿命化や耐震化などを推進する方針。
 建設部では、道開発事業費以外の事業費も合わせた総額で22.3%増の2953億7800万円を要望する。内訳は、道開発事業費が17.3%増の1351億3000万円、同事業費に含まれない社会資本整備総合交付金(旧地域活力基盤創造交付金など)が27.7%増の703億200万円、地域自主戦略交付金が26.1%増の899億4600万円となっている。