建通新聞社四国
2012/07/04
【愛媛】第2四半期に実施設計外注 今治市の大西簡水統合
今治市は、2012年度から「大西地区簡易水道統合整備事業」に着手する。第2四半期中には神宮ポンプ場および大西・菊間調整池の実施設計を外注する予定。
計画によると、大西地区では、現今治送水管に加え広域農道ルートに今治地区からの送水管を新設。送水ルートは菊間大西調整池を経由し、自然流下で宮脇奥、山之内高区(将来拡張)、山之内低区(新設)、星浦(新設)へ連絡。菊間地区では自己水源を廃止し、大西地区広域農道ルートの今治送水管を延長し途中、亀岡方面、松尾へ分岐して菊間配水池へ送水管を連絡するもの。
現段階で規模などについては未定としているが、12年度で実施設計を完了させる方針で、事業期間は8カ年を予定している。
同事業は、施設集約によるコスト削減などで水道事業経営の健全化を目指す「今治市水道ビジョン」に基づき進めるもので、取水施設や浄水場・ポンプ場など200カ所(導送配水管総延長約1700`)以上ある関連施設のスクラップ・アンド・ビルドを進め、離島の小規模3事業を除く12事業を統合する。
陸地部の統合としては、今治地区では老朽化した小泉浄水場をサンハイツゴルフ場跡地(高橋浄水場)に移転。朝倉地区では荒屋敷浄水場の更新を行わず、今治地区桜井浄水場から岡配水池へ送水管を新設しバックアップする。玉川地区では今治地区高橋浄水場から八幡・三反地・与和木・鍋地・桂方面へ送水管を連絡。また、朝倉地区峠浄水場から神子之森・奈良之木・畑寺・楠窪・横山・竜岡方面へ送水管を連絡。波方地区では今治送水を増量する。
島しょ部の統合として、越智諸島と吉海地区では台浄水場のみを存続させ、来島大橋に添架する送水管により供給。関前地区の岡村島と小大下島では、広島県用水から受水する計画で協議を進めている。
事業期間は、10年度から20年度までの11年間。事業統合および整備費の概算は184億5845万円。計画完了後の維持管理費などの削減額は40年間で150億円を見込んでいる。