トップページお知らせ >地方ニュース

お知らせ

地方ニュース

建通新聞社
2012/06/26

【大阪】大阪府都市整備部 寝屋川ブロック河川整備計画決定へ 地下河川は全体計画整備 恩智川治水緑地の越流堤高切り下げ

 大阪府都市整備部は、淀川水系寝屋川ブロック河川整備計画案を大阪府河川整備委員会(委員長・堀智晴京都大学防災研究所教授)に示し、承認された。これを関係市などに意見照会した後、国土交通省に認可申請する。認可されれば整備計画として決定。これに基づく河川整備を実施する。原案には、寝屋川北部地下河川、寝屋川南部地下河川の残区間の整備を明記。恩智川治水緑地の越流堤高切り下げなどが盛り込まれた。
 寝屋川流域は、大阪市東部を含む12市にまたがり、流域面積は267.6km2。流域内河川の流路延長は約133kmで、寝屋川、第二寝屋川、恩智川など大小の30河川が網目状に存在する。地盤が低く、水が流れにくいという特性に対応するため、河川改修と貯留施設、放流施設を総合した総合治水対策を進めている。
 府は「人命を守ることを最優先する」という新たな治水対策を進めており、府内の全水系・ブロックで河川整備計画(今後20〜30年の整備)の見直しを行う。寝屋川ブロック河川整備計画の目標は、10年に1度の降雨(1時間雨量50o程度)で床下浸水の発生を防ぎ、30年に1度の降雨(1時間雨量65o程度)で床上浸水の発生を防ぐことを目標とする。
 寝屋川北部地下河川では、鶴見立坑から下流の未整備区間の調節池・排水機場と鶴見立坑からの枝線(守口調節池)の整備を盛り込んだ。寝屋川南部地下河川では、最下流部の未整備区間(岸里調節池)と排水機場の整備を盛り込んだ。当初計画の全体完成形までを整備する。
 流域調節池は、建設中の西郷通調節池までの名称を明記。その後の調節池は候補地を精査し、合計貯留量約36万M3を確保するとした。
 恩智川治水緑地は、洪水調節効果の向上のため、越流堤を約20cm切り下げる。
 環境改善では、打上川治水緑地下流に親水空間を整備するとした。