農林水産省東海農政局は、三重県名張市・伊賀市に位置する青蓮寺地区を対象に、パイプラインの改修整備を計画しており、2012年度は概略検討や工法選定、事業計画書案の作成などを行う。12〜13年度にかけて設計を進め、可能な限り早期に、工事に向けた手続きに入りたい考え。
同地区の工事は、12年度に新規事業化された国営施設応急対策事業の初弾工事となる。同事業は、国が造成した基幹的水利施設を対象に、国営施設機能保全対策事業などの長寿命化対策が取られるまでの、当面の対策として実施する。
パイプラインは2市にまたがっており、延長は約18・5`。径は1350_〜600_で、下流部ほど小さな径になっている。整備期間は1968年〜85年。受益面積は1100f程度。パイプラインは老朽化が見られ、過去には管路の破裂による漏水が発生していたことから、応急対策を実施する。
同局は今後も、国の農業水利施設で突発的な不具合が発生した際は、国営施設応急対策事業を実施していく。事故発生の際は、応急対策▽事故要因の分析、対策事業計画策定▽対策事業の実施−という段階を踏んで事業を進める。
提供:建通新聞社