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建通新聞社四国
2012/06/19

【徳島】エイト日本技術で基本設計 県のNWシステム再整備

 徳島県は、「総合情報通信ネットワークシステム」の再整備を計画しており、2012年度に基本設計を実施するため、18日付で業務を契約した。委託先はエイト日本技術開発徳島支店(徳島市)。2013年3月10日までの業務完了を見込んでいる。
 県の防災行政無線は1995年から96年にかけて整備され、15年が経過し設備の老朽化による障害などの発生が危惧されている。加えて保守部品の製造中止や確保が困難になり障害復旧に時間がかかることも予想され、また、設備が画像情報やIPデータに十分対応していないため、高速大容量のデータ伝送に応えられない。このため2011年度にネットワークシステム再整備に関する調査検討を行った結果、「非常時の通信手段として確実性と信頼性を確保」「既存ICT(庁内グループウエアなど)が活用できるIP化(庁内LANを無線で補完)の推進による高機能化」を図ることに決め、再整備(全面更新)を図ることにした。
 基本設計では、システム再整備に向け、機能や仕様などを整理した上で、現地踏査・電波伝搬調査などの結果を踏まえ、地上系無線の再編検討、衛星系の再編検討、通信機能の検討・設計(ネットワークシステム全体の構成や概略使用、事業費算定)などを行う。なお、業務に当たっては阿南市にことし3月から移駐した陸上自衛隊第14施設隊とのネットワークを構成する端末局とするため、開設を想定した調査を行うほか、眉山・明神・竜王・鶴林寺・上那賀・三好の各中継局の基礎を含めた鉄塔・局舎の耐震診断などを行うことにしている。
 東日本大震災を踏まえ、大規模災害時において、NTT回線など一般通信が使用不可能な場合に備え、通信回線の多様化を進めるため、県では地上系と衛星系で二重化した防災行政無線を整備している。しかしながら施設・設備の老朽化、デジタル化に未対応な点などで、防災行政無線の整備を継続する必要がある。特に衛星系では、民間サービスの選択や利用用途を含め更新を検討するなど、地上系と合わせ多重無線通信路を確保することで、より確実性と信頼性を高めていくことにしている。所管課は南海地震防災課。