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建通新聞社四国
2012/06/19

【愛媛】建物移転など下期から JR松山駅周辺整備

 松山市は、JR松山駅周辺整備事業に伴う土地区画整理を進めており、区画整理第1期エリアの一番北側の街区で建物移転と宅地造成に本年度下期から本格的に工事着手する。
 対象街区は南江戸1丁目の約2900平方b。建物調査と移転補償契約などを経て、年度ごとの工事に合わせてあらかじめ建物を移転するもの。概ね2012年度〜15年度に第1期エリア全ての建物移転・造成を進める計画。
 市は土地区画整理に08年に事業着手。道路用地に充てるため先行買収する箇所が11年度末に確定し、JR・松山市以外の一般地権者全てに仮換地指定を行っており、本年度から区画整理エリアの西側から東側に向けてブロックごとに建物の仮移転・宅地造成・ライフライン整備を進めていく。現在の車両基地・操車場を含む第2期地区はJR車両基地の移転に合わせて工事し、順次3期地区、東口の駅前広場・駅舎周辺を含む4期地区の順で進める。3期と4期は県が担当する高架の切替時期に合わせて工事する見通し。施行スケジュールは第1期エリア(南江戸1丁目)が12〜15年度、第2期エリア(南江戸1丁目、辻町の一部)が14〜17年度、第3期エリア(三番町8丁目、千舟町8丁目)が17〜19年度、第4期エリア(大手町2丁目)が18〜20年度を目指している(表参照)。
 区画整理事業の全体概要は面積約16・7f。区画内の主要街路では松山駅北東西線(延長約170b、幅30b、4車線)、松山駅西南北線(延長約510b、幅30b、4車線)、三番町線(延長約190b、幅30b、4車線)、松山駅広東西連絡線(延長約190b、幅29b、自転車・歩行者・路面電車専用道路)。駅前広場として東口駅前広場(約1万5500平方b)、西口駅前広場(約3400平方b)。そのほか幅4・3〜14bの区画街路・特殊街路、街区公園2箇所を計画している。
 また、関連の街路事業として駅西側で駅西南北線〜松山西部環状線を結ぶ松山駅西口南江戸線(延長約480b、幅34b、4車線)、同線の中央部を通る路面電車延伸(延長約700b、松山環状線で折り返しする)、駅北側の(主)松山港線フジグラン松山北交差点〜宮前川間を結ぶ本町宝塔寺線(延長約590b、幅20b、2車線)の3線を整備する。松山駅西口南江戸線の用地・道路築造は県、路面電車延伸は市と伊予鉄道、本町宝塔寺線は市がそれぞれ担当。街路事業は、2020年の鉄道高架と区画整理の完成に合わせて全ての完成を目指している。市松山駅周辺整備課は「県の鉄道高架事業と市の土地区画整理は一体のもの。連携して線でなく面で整備を進めていく」としている。
 さらに市では、JR高架関連工事として中之川通線の駅前竹原線〜西部環状線間で道路拡幅を計画しており、本年度に事業認可手続きに取り掛かる。現道を標準幅員18b、2車線両側歩道付きに拡幅整備する計画。
 一方、県は車両貨物基地移転と行違い線での工事を進めながら11〜12年度で鉄道高架区間の用地測量を行っている。
 計画によると、〈西側別線方式〉で予讃線を運行しながら西側に鉄道高架橋を建設、さらに西側に幅6bの側道を設けた後、現在線を高架橋に移し、現在線を東側側道に作り替える。予讃線鉄道高架区間は延長約2・4`、踏切除却8箇所、高架側道は松山駅北高架側道西線が延長約800b、幅6b、松山駅南高架側道西線が延長約740b、幅6b。50万都市にふさわしい魅力ある玄関口を築くため市と県が連携して整備を促進する。