岐阜県教育委員会は、用地の問題から新設整備の計画が止まっていた(仮称)「岐阜南部特別支援学校」の建設候補地を羽島市正木町とし、6月定例県議会に提案する補正予算案に公募型プロポーザル方式での設計者選定費用や地盤調査費などに987万円を盛り込む見込みだ。
プロポーザル方式での設計者の選定については、6月議会の承認後、早急に実施要項をまとめ、早ければ8月末ごろにも公告する見込み。2013年1月中には最適設計候補者を特定し、年度末に契約するものとみられる。
また、用地については、県土地開発公社に委託して、先行取得のための測量や土地鑑定評価、用地買収、造成設計、造成工事などを行う計画。
全体のスケジュールとしては、14年度に公社から県が用地を買戻し、工事発注する計画で、16年1月に完成、4月開校を目指す。工期は15カ月間程度。
建設候補地は羽島市正木町大浦地区で、名鉄竹鼻線の不破一色駅から徒歩10分圏に約2fの敷地が確保でき、地権者からも了解も得られている。
岐阜南部地域特別支援学校の新設については、当初は小中学部を2015年度、高等部を16年度に開校する予定で、羽島市北西部の候補地で用地交渉を進めていたが、一部地権者の同意が得られず11年に交渉を打ち切っていたが、今回、候補地にめどが立ったため、改めて16年4月に小・中・高同時開校を目指して計画を進めていく。
特別支援学校は、病弱や知的障害、肢体不自由の児童や生徒を対象とした施設で、小中高の一環教育により教育効果を高めることを狙っている。通常の学校と同様に普通教室や音楽室、職員室などを整備するほか、作業学習用の特別教室や自立活動室、ジャグジープールなどを備える。また、体育館や屋外プール、グラウンド、バスヤードなども整備する。同地区で学校が整備される場合、同校へ通学する児童・生徒数は45学級・208人程度が見込まれる。施設規模は、概算で校舎棟などが約6600平方b、体育館が約750平方b程度が見込まれる。
県教育委員会では特別支援学校教育推進計画「子どもかがやきプラン」に基づき、計画的に特別支援学校の整備を進めており、このほかに特別支援学校の再整備として「岐阜希望が丘特別支援学校」の基本・実施設計を進めている。
提供:建通新聞社