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建通新聞社
2012/06/14

【大阪】大阪市立天王寺動物園 大規模再整備へ ホッキョクグマ舎を改築 レストラン・売店を民活で

 大阪市は、市立天王寺動物園の大規模な再整備を計画している。目玉となるのはホッキョクグマ舎の改築で、生態を間近に観察できる「極地海洋ゾーン」の一部として再整備。エントランスや広場、園路改修なども行う。民間活力の導入も予定しており、レストランや売店も再整備される見通し。
 大阪府市統合本部の都市魅力戦略会議で、ワーキンググループ(WG)が打ち出した。2015年度の動物園開園100周年に合わせて一定の整備を行い、その後も「世界第一級の都市型動物園」を目指して、継続的な整備を行う。
 市立天王寺動物園(大阪市天王寺区茶臼山町1)は、1915年に、日本で3番目の動物園として開園。面積は約11ha。総有料入園者数が上野動物園に次いで2番目に1億人を超えるなど、人気は高いものの、収入が年間経費の3割に満たないなど市の負担は大きい。
 2015年度の開園100周年に合わせて、魅力を向上させ、天王寺・阿倍野エリアの観光拠点として世界からの集客を目指す。
 ホッキョクグマ舎は、12年度から調査を開始し、15年度までに新舎を完成する。同舎を含めたエリアは、「極地海洋ゾーン」として海洋の動物を間近に観察できるよう再整備。16年度以降はアシカ舎の改築などを順次進めていく計画。
 このほか、15年度までに整備するのは、ゲート・エントランス広場・バス駐車場の整備、園路舗装改修・園内サイン充実、植物公園の再整備・動物園との一体性整備など。植物公園では、慶沢園・茶臼山の改修などを実施。歴史・文化体験やイベントの開催などを予定する。
 レストランや売店の運営では、民間事業者を公募し、増収を図る。植物温室にある植物を使った料理を味わえるレストランなどを見込んでいる。
 ゲート・エントランス・バス駐車場などの検討調査はスペースプランニング(吹田市)が担当。レストラン・売店の再整備、案内サインの充実などに関しては日建設計総合研究所(大阪市中央区)が調査を担当した。