ベルギーの機能材料大手ユミコア(ブリュッセル)は、日本触媒(大阪市中央区)と共同で、常滑市の中部臨空都市空港対岸部に研究開発センターを設立する。14日に大阪市で大村秀章愛知県知事とユミコア社のマーク・グリンバーグCEOが同センター設立に関わる覚書を締結する予定。締結式には来日中のベルギー王国フィリップ皇太子も同席する。
順調に進めば、近くユミコア社と日本触媒が共同で新会社を設立。愛知県企業庁と新会社の間で事業用借地権設定契約を締結し、年内にも工事に着工する計画。施工会社は、現在、検討を進めている。
新会社が研究所を建設するのは、中部臨空都市空港対岸部の研究生産ゾーンKの一部。投資額は約34億円とみられている。ユミコア社は、2011年度に経済産業省が募集したアジア拠点化立地推進事業に採択されており、対象経費の3分の1以内の補助金交付を受ける見通しだ。
同センターでは、自動車触媒の研究開発を行う計画。自動車関連企業や工場が集積する愛知県では「自動車産業のさらなる発展に寄与する」ことを期待している。
ユミコア社は資本金553億円、売上高1兆5000億円(2011年12月期)を超える非鉄金属、機能材料の大手企業。世界に100拠点を構え、国内にはユミコアジャパンが東京本社のほか、筑波、神戸、横浜の3事業所を置いている。
提供:建通新聞社