北海道建設新聞社
2012/06/13
【北海道】道尚志学園が薬科大移転含め道工大前田キャンパスを再編
北海道尚志学園(札幌市豊平区中の島2条6丁目2の1、西安信理事長)は、北海道薬科大(小樽市)の北海道工業大前田キャンパス(札幌市手稲区)への一部移転で、薬科大の新校舎に2013年度に着工、15年4月の開校を計画している。キャンパス再整備のマスタープラン策定を5月に大成建設に依頼しており、今秋にまとまる見通しだ。
12日、薬科大の移転を含めた教育体制の再構築、キャンパス再整備計画を発表した。
少子化が進む中、両大学の連携強化で工学、薬学、医療系分野を含んだ理系総合大学として発展させ、学生増につなげる。具体的には、17年までの1期計画で薬科大を前田キャンパスに移転。その後、10年間を期間とする2期計画で両大の統合などに着手することにしている。
薬科大は1974年の開学。築後約40年が経過し、建て替えが急務となっているが、現在地は急傾斜地で用地を確保することが難しいため移転を決めた。
前田キャンパスに新校舎を建設して主要機能を移転。薬用植物園、図書館、臨床講義棟は現在地に置き、研究、研修施設として活用する。大学の移転に先立ち、法人本部を14年4月に前田キャンパスに移転する。
一方、道工大でも連携に向け14年4月に学部・学科を再編する。医療工学部を仮称・医療学部に改めた上で、診療放射線学科、理学療法学科、看護学科を新設するなどで、現行の4学部9学科(入学定員800人)から3学部12学科(同850人)に改編する。
策定を開始したキャンパス再整備のマスタープランでは、コンセプトづくりや施設構成の設定、整備工程などをまとめていく。薬科大校舎、新設する3学科の校舎新築のほか、既存施設の耐震補強、改築などが盛り込まれるとみられる。
会見で西理事長は「過去、道工大では定員を上回る志願者がいたが、08年の段階で若干、定員割れし、ことしは80数%まで落ちている」とし、「教育の分野をさらに広げ、学生募集に当たりたい。おそらく定員を上回る入学があるだろう」と述べた。