三重県健康福祉部は、「こども心身発達医療センター」(仮称)整備計画について、2012年度に予定する造成の設計、建築の基本・実施設計を第2四半期以降に発注する計画で、準備を進めている。13年度から造成工事、建築工事に着手し、17年度の開院を目指す。あわせて、4月から実施する用地、地形測量などの基礎データや自然環境の調査を進める。
同事業は、津市城山にある県立草の実リハビリテーションセンターと県立小児心療センターあすなろ学園を機能統合し、新センターを建設するもの。建設地は、津市大里窪田町字西穴川340の1ほかの国立病院機構・三重病院の東側で、同病院が所有する山林など。面積は7万5866平方b(敷地内にある池などを除くと6万6670平方b)。
施設規模は、現在の両施設の延べ面積1万5347平方bと同程度とし、約1万5000平方bを前提に計画を策定する。診療科目は現行機能を基本とし、整形外科、リハビリテーション科、児童精神科、小児科を想定。部門別の面積は、病院関係のうちメーンの病棟が4378平方b、管理が1130平方b、外来が931平方b、リハビリテーションなどが770平方bなど。教育施設関係が3134平方b。定員は126床未満(現行140床)を見込む。事業費は整備計画費に3000万円、土地造成整備、基本・実施設計などに10億円、建設工事、システム機器などに47億円の計57億3000万円とした。
現在進めている調査業務は、用地測量業務では現地踏査、公図などによる補助基準点の設置、用地実測図原図作成を行う。担当は南海カツマ(津市)。地形測量業務は、基準点測量、地形・応用測量による地形測量を行う。担当は山川測量設計(津市)。自然環境調査は、建設予定地および周辺の現況調査、陸生物の調査などや保全対策を検討する。また、同事業にかかる技術・発注等支援業務を三重県建設技術センター(津市)に委託し、5月から業務をスタートしている。これは12年度に行う測量、環境調査、造成設計、開発許可について関係機関との協議で業務支援を行う。このほか、埋蔵文化財試掘調査を大里産業(津市)に委託して進めている。
提供:建通新聞社