建通新聞社
2012/06/07
【大阪】道建協と近畿地整などが意見交換、紀勢線(新宮〜大泊・すさみ〜大地)など早期事業化を
日本道路建設業協会(道建協、三好武夫会長)と国土交通省近畿地方整備局、近畿管内の府県・政令市、NEXCO西日本、阪神高速道路会社との「道路建設事業にかかる意見交換会」が6月7日に大阪市内で開かれた。高規格幹線道路網の整備推進、調査基準価格の見直し、総合評価における企業評価など、道建協から示された要望・提言について議論した。
道建協は、防災対策の観点からミッシングリンクの解消が急務だとし、2012年度事業化に向けて調査を進める近畿自動車道紀勢線(新宮〜大泊・すさみ〜大地)、北近畿豊岡自動車道(豊岡北〜豊岡南)などの早期事業着手を要望。近畿地整は「この2路線と名神湾岸連絡線は、準備が整い次第、計画段階評価または都市計画の手続きに入っていく」と述べた。
入札制度では、一般管理費の見直しにより調査基準価格の引き上げを求めたほか、NEXCO3社の低入札調査基準価格の算出方法が異なることから、失格基準を統一するよう要請。NEXCO西日本は「3社間の考え方が異なるため、統一するのは難しい」とした。
総合評価では、ここ数年受注実績がない企業に受注機会を与えるためにも、コンクリート舗装など発注件数が少ない工種は「企業の工事成績」の評価対象期間を長くするほか、数件の工事で長寿命化対策などをテーマに据え、技術提案を重視した「技術提案評価型」を適用するよう求めた。
これに対し近畿地整は、「コンクリート舗装の発注件数などを分析して評価対象期間を延長するかどうか決める。また、12年度の舗装工事は分任官40件で、すべて施工能力評価型を予定している」とし、技術提案評価型の適用案件は今のところないと答えた。
意見交換会の主な出席者は次の通り。
<近畿地方整備局>上総周平局長、小関正彦副局長、大塚俊介企画部長、茅野牧夫道路部長、中村貴志用地部長、山田俊哉建政部長<NEXCO西日本>竹國一也建設事業部長<阪神高速道路会社>南部隆秋建設事業本部長<大阪府>田中義宏都市整備部技監<大阪市>川村幸男建設局工務担当部長<道建協>三好武夫会長、水島和紀副会長、横田耕治副会長、坪内卓夫関西支部長