建通新聞社四国
2012/06/05
【高知】総事業費は43・2億円 県の治山・林道整備
高知県林業振興・環境部治山林道課は、2012年度の治山・林道整備事業を明らかにした。総事業費は43億2030万円で、内訳は治山事業が82カ所で25億7921万円、林道開設が18路線29工区で17億4109万円となっている。工事は各林業事務所より順次発注する。
事業別に見ると、治山事業のうち、山地治山事業費には31カ所、12億8175万円。内訳は、台風や豪雨に起因する山腹崩壊などにより荒廃した山地の復旧整備を図る復旧治山事業が23カ所、9億1745万円。地すべり防止区域内における地すべりによる被害の防止・軽減を図り、安定した生活基盤の整備を促進する地すべり防止事業が6カ所、3億0990万円。海岸防災保安林の機能を維持強化するための森林の造成などを行う防災林造成事業が2カ所、5440万円。
水源地域等保安林整備事業費には12カ所、2億2185万円。内訳は保安林改良事業が1カ所、450万円。保安林保育事業が5カ所、425万円。重要な水源地となっている地域において荒廃地、荒廃森林などの森林整備と治山施設の整備を実施する水源森林再生対策事業が6カ所、2億1310万円。
山地防災事業費には39カ所、10億7561万円。内訳は、激甚災害により被災した地域または特殊土壌地帯において発生した荒廃地について、次期降雨時の災害を未然に防止する林地荒廃防止事業(交付金)が36カ所、9億3677万円。健全な漁場環境を維持・形成するため、河川上流域の荒廃地、荒廃森林において、荒廃山地の復旧や本数調整伐などの整備を行う漁場保全の森づくり事業(交付金)が2カ所、1億1700万円。山腹崩壊や落石の可能性が濃厚な山地および侵食などによって荒廃の危険性が高い渓流であって、山地災害危険地に登録されるなど民政安定上放置しがたい山地において実施する予防治山事業(交付金)が1カ所、2184万円。
林道開設事業の内訳は、民有林林道を整備し、森林整備基盤の充実と山村農林業の振興を図る林道開設事業費が3路線3工区、1億3000万円。地域における経済基盤の強化または生活環境の整備のため、特に地域における交通の円滑化および産業の振興を図る道整備交付金事業費が10路線17工区、8億7652万円。旧緑資源幹線林道を継承し、林業を中心とした総合的な地域振興を図る山のみち地域づくり交付金事業費が5路線9工区、7億3457万円。
林業事務所別に見ると、安芸林業事務所は治山14カ所、4億4440万円、林道6路線6カ所、3億0600万円。中央東林業事務所は治山20カ所、6億6340万円、林道4路線7カ所、3億4052万円。中央西林業事務所は治山22カ所、8億3705万円、林道6路線13カ所、8億2457万円。須崎林業事務所は治山16カ所、4億6017万円、林道なし。幡多林業事務所は治山10カ所、1億7419万円、林道2路線3カ所、2億7000万円。