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建通新聞社四国
2012/06/01

【愛媛】運動公園改修の別枠配分など 県が政府予算へ要望

愛媛県は5月25日、2013年度政府予算編成に向けた重要施策の提案・要望として最重点項目・重点項目合わせて45項目を発表した。昨年度は、震災後の要望ということで通常分と別に震災関連を特別要望として実施したが、今回は一本化した。45項目のうち最重点項目21項目については、基本的に中村時広知事が直接、関係省庁政務三役等に要望、その他の項目については各部局長から事務方に要望する方針。
 最重点の主な項目を見ると公共施設などの耐震化では、公立高等学校施設の耐震化で公立小・中学校施設と同様の地方財政制度創設を要望するとともに、小・中学校施設の耐震化への補助制度の拡充、加えて私立学校施設の耐震化促進へ補助率引上げ・要件緩和と必要な財源措置を求める。また、国直轄事業である松山空港滑走路の耐震化促進も要望。医療施設関連では、未耐震の災害拠点病院などの耐震化を促すため、医療施設耐震化臨時特例交付金を財源として創設した基金事業を13年度以降も継続できるよう国が財源措置を講ずるよう求める。警察施設の耐震化促進では、建築物の耐震化に関わる補助制度の更なる拡充と適用期間の延長のほか、耐震改修が困難な施設の建替えに伴う補助金の確保を要望。また、新規に機動隊庁舎の移転による機能強化を図るための予算確保を盛り込んだ。
 国民体育大会の開催に向けた支援については、17年度開催に向けて県や市町が行う施設整備への財政支援と開催県の財政負担軽減を提示。本年度から施設整備が本格化するメーン会場の県総合運動公園の改修には社会資本整備総合交付金の別枠的予算配分も要望する。
 地震対策では、大規模地震が連動して発生した場合の広域的な防災対策や地震発生時期などの予測精度向上を目指した調査研究・観測体制の強化、ハザードマップ作製や避難場所・避難路の整備など減災の視点を取り入れた地震・津波対策の推進を強く訴える。
 社会資本整備総合交付金の別枠的予算配分では、上島架橋事業で残る岩城橋を13年度補助事業化と、工事着手が着実に推進できるよう別枠的な離島事業費の確保を要望。
 高規格幹線道路などの整備促進では、災害に強いネットワーク形成を目指す「四国8の字ネットワーク」整備を促すため、宇和島道路の残る未開通区間(宇和島市津島町岩松〜津島町高田)を整備促進し着実な供用を図る、津島道路(愛南町内海〜津島)の早期供用に向けての計画的整備、未着手区間である四国横断自動車道(高知県境〜愛南町内海)の整備計画の早期明示などを求める。さらには今治小松自動車道(今治IC〜今治湯ノ浦IC)の早期整備、四国縦貫(松山〜大洲)・横断(西予宇和〜大洲)自動車道の暫定2車線区間への付加車線整備および早期4車線化促進、四国横断自動車道で伊予IC〜内子・五十崎IC間に中山IC(仮称)、西予宇和IC〜大洲北只IC間に宇和PA(仮称)をそれぞれ整備、松山外環状道路の国道33号〜松山空港間の整備促進も提示している。
 そのほかの主な建設関連項目では▽八幡浜道路の促進▽未着手区間である夜昼・大洲西道路(仮称:大洲市北只〜八幡浜市郷)の13年度補助事業化▽国直轄事業の鹿野川ダム改造工事の促進▽肱川下流域での国交省施工区間の改修促進▽JR松山駅付近立体交差・周辺事業への交付金の重点的な配分▽松山港国際物流ターミナルの促進▽東予港(西条地区)西条第1防波堤の促進‐などを盛り込んでいる。