建通新聞社(神奈川)
2012/06/01
【神奈川】 地籍調査 『18市町で調査を実施』
神奈川県は、一筆ごとの土地の境界や面積などを明確にする地籍調査の2012年度の事業計画を策定した(表参照)。調査を実施するのは、11年度の10市5町に、秦野市、大和市、座間市を新たに加えた18市町。今後、地元説明会などを経て、事業主体である地方公共団体が調査業務を順次委託し、13年3月31日までに計画地域内の境界を確定する。
国土調査法に基づき、毎年度事業計画を定めている。12年度に県内で地籍調査を実施するのは、▽横浜市▽川崎市▽横須賀市▽平塚市▽鎌倉市▽藤沢市▽小田原市▽秦野市▽厚木市▽大和市▽伊勢原市▽海老名市▽座間市▽二宮町▽中井町▽山北町▽開成町▽湯河原町―の13市5町。
鎌倉市などでは、一筆地調査に先行して、道路や水路などの官有地と民地の境界を確定する「官民境界等先行調査」を実施している。
通常の地籍調査は、土地の1筆1筆の細部まで調査が必要になるため、費用と時間が掛かる。そこで、官民境界を明確化する調査を先行し、道路などの位置を示した台帳の整備に活用する。官民境界が明らかになることで、土地の測量作業が容易になるほか、防災マップの作成などにも役立つという。
県全体の地籍調査の進ちょく率は、10年5月末時点で12・59%。県内19市のうち、逗子市と三浦市の2市が未着手となっている。
休止中が相模原市(07年以降)と茅ケ崎市(1969年以降)、南足柄市(2000年以降)、綾瀬市(1962年以降)の4市。南足柄市は再開に向けて準備を進めている。
町村は葉山市と大磯町、箱根町、真鶴町、愛川町、清川村の6町村が未着手で、寒川町(66年以降)と松田町(2002年以降)が休止中。大磯町は着手に向けて準備中。松田町は休止中だが、過去の調査成果の整理や再調査などを実施している。大井町は1980年に完了した。