建通新聞社
2012/05/25
【大阪】大阪府 咲洲庁舎の津波対策へ 第2四半期に実施設計を委託
大阪府は、咲洲庁舎(大阪市住之江区南港北1)で津波対策を検討する。第2四半期に実施設計を委託。2013年度に対策する見通しだ。
従来の津波対策の想定では、東南海・南海地震の津波高は大阪О.P+4.5mとなっており、咲洲庁舎の敷地境界付近の地盤高(О.P+6.7m)は、これより高い位置にあり、安全とみられていた。
しかし、東北地方太平洋沖地震では、従来の想定を超える津波が発生し、大きな被害が生じた。このことを踏まえ、想定を超える津波が発生した場合を仮定し、対応策を検討する。
庁舎の敷地内の地盤高は総じて敷地境界付近の地盤高よりも高く、建物の外周部付近でО.P+7.8m(1階部分の設計床高でО.P+8m、地下駐車場の進入口付近でО.P+7.7m)。
想定を超える津波の高さを現在想定の2倍と仮定するとО.P+6.9m。咲洲庁舎敷地内の地盤高は、これより高い位置にあるが、津波の遡上などに対応するため、咲洲庁舎の1階・地下部分への浸水を視野に入れた対策も検討する。開口部の止水対策や津波防御壁の設置などが考えられる。
咲洲庁舎は1995年2月の完成で、地下3階地上55階建て延べ14万9,296u。最高高さは256m。