建通新聞社(中部)
2012/05/21
【愛知】県 がれき受入計画を中日本建設コンに
愛知県環境部は、中部電力碧南火力発電所の最終処分場とトヨタ自動車の田原工場に東日本大震災で発生したがれきの受け入れを検討するため、基本計画の策定を中日本建設コンサルタント(名古屋市中区)に委託した。納期は11月30日。受け入れ施設の設置場所や規模・構造などを検討する。
中電の碧南火力発電所は最大33・5万dのがれき受け入れを検討する。地質調査は中央開発中部支社(名古屋市中村区)に委託した。所在地は碧南市港南町2。
トヨタの田原工場は最大16・5万dのがれき受け入れを検討する。地質調査は川崎地質中部支社(名古屋市名東区)に委託した。所在地は田原市緑が浜。
県は名古屋港南5区3工区最終処分場含めた3カ所に仮置き場(ストックヤード)、焼却施設、最終処分場を整備して、被災地のがれきを受け入れたい考え。
これまでに名古屋港の基本計画策定も中日本建設コンサルタントに委託している。最大50万dの受け入れを検討する。所在地は知多市緑浜町4ほか。
3カ所の受け入れ合計は最大100万d。受け入れ時期は、地元自治体との合意形成を図る必要もあるため流動的だ。
これまでに県独自の受け入れ基準を策定するため、支援業務をテクノ中部(名古屋市港区)に委託したほか、処理施設候補地に安全かつ効率的な手法で搬入するための輸送手段、輸送ルート、輸送容器の調査検討業務をいであ名古屋支店(名古屋市港区)と契約。
また、それぞれの候補地で生活環境影響調査(ミニアセス)を実施する。知多市緑浜町のミニアセスは日本気象協会中部支社(名古屋市北区)、碧南市港南町のミニアセスは建設技術研究所中部支社(名古屋市中区)に委託した。
県は16日、環境部内に災害廃棄物処理推進室を発足。調整・環境・建設の3グループで構成し、がれき受け入れに向けて組織体制を強化した。また同日、岩手県議会の議員団が愛知県を訪れ、受け入れを要請した。