建通新聞社四国
2012/05/11
【徳島】早期に町案を提案へ 美波町の病院再編・統合
美波町は、(仮称)町立日和佐病院・由岐病院の再編・統合を検討しており、2012年度の早期に町としての案を議会に提案したい考え。町民の意見を参考に最終案をとりまとめていく方針。
素案によると、新病院は延べ床面積3000〜3500平方b程度、50床を想定。建設候補地の案として、津波被害の恐れが少ない海抜約23bの民有地6500平方b(同町田井・由岐IC付近)をあげている。由岐IC付近は日和佐道路が開通したことで交通の便がよく、町内はもちろん広域的な医療の連携が可能。
素案では日和佐病院(奥河内字井ノ上)と由岐病院(港町字西)を統合・再編し、入院機能を集約した病床数50床程度の新病院建設のほか、病床を持たない診療所の建設をあげている。機能としては、外来診療、入院、救急告示病院に集約する予定。
診療所の建設候補地案としては、奥河内井ノ上の日和佐高校跡地。同所はドクターヘリ臨時離着陸場が確保できる。診療所は町保健センター(仮称)として延べ床面積1200平方bを想定。内訳は診療・検査施設700平方bと保健センター施設など500平方bで、外来診療、訪問診療、保健センター、リハビリ機能を確保する考え。
3月19日まで募集したパブリックコメントは最終的には385件の意見があった。この中には日和佐病院の存続・建替・現状維持への意見が多数あったようだ。
現在の由岐病院(50床)は築後34年、日和佐病院(30床)は築後44年が経過。いずれも耐震化しておらず、昭和南海地震の際に津波により浸水した個所に位置している。
再編・統合事業は目標として13年度の着工、16年4月の開院を目指している。