建通新聞社四国
2012/05/01
【高知】用地補償に着手 仁淀川加田箇所無堤部解消など
国土交通省高知河川国道事務所の2012年度予算額は44億9600万円。内訳は河川事業22億9100万円、海岸事業9億3000万円、道路事業12億7500万円となっている。河川事業では、下ノ村(物部川)引堤事業、加田(仁淀川)無堤部解消に向け用地補償などに着手する。海岸事業では、仁ノ工区の3号離岸堤を完成させるとともに、地震対策として堤防改良工事に着手する。道路事業では、新仁淀川橋の橋梁工事を推進する。
河川事業のうち、物部川には2億4700万円。最も流下断面の小さい山田(下ノ村)箇所では、引堤事業を進めるため、12年度から用地買収に着手する。延長は560b。計画では堤防の天端幅5b、高さは計画洪水位より1・5bとなる。堤体断面が不足しているとともに局所洗掘が進行している野市箇所では、堤防補強のため覆土ブロックを設置する。工事は10月以降に公告予定。
仁淀川には13億3900万円。加田箇所では堤防を整備し無堤部解消を図るため、12年度から用地買収に着手する。延長は800bで、今後は築堤および河道掘削を実施する。新居箇所では11年度に引き続き高水護岸工事(延長約1・8`)を実施する。
全国防災対策費を活用しての堤防補強には、物部川に4億3000万円、仁淀川に2億3000万円を投入。11年度第3次補正予算と合わせ、堤防の嵩上げ・補強と水閘門の耐震化を図る。物部川の延長は約3`、仁淀川の延長は約2・5`。工事は7月から順次公告する。また、仁淀川では4500万円を投入し樋門改修も行う。
海岸事業では、高知海岸(仁ノ工区)の3号離岸堤築造に9億3000万円。12年度末に完了予定となっており、現在公告中。
道路事業では、土佐市バイパス整備に12億7500万円。11年度に引き続き新仁淀川大橋の上部工・下部工などを進める。なお13年度から舗装や現道取り付け部の改良に着手し、14年度中の完成供用を目指している。