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建通新聞社(中部)
2012/04/27

【三重】伊賀市 新庁舎建設事業 本体を12月発注へ

 伊賀市は、新庁舎建設事業について、上野丸之内の現在地で建設するため、現庁舎の北庁舎などの解体工事を5月ごろに発注する。本体工事は2013年2月の市議会への上程を目標にしており、12月ごろの公告に向けて発注準備を進める計画だ。設計については、基本設計がほぼ終了したことから、5月の市議会で承認を得て、実施設計に移行する考えだ。15年3月の完成を目指す。
 4月上旬に行われた地域説明会で示した施設規模は、鉄筋コンクリート(RC)造(一部、現場内PC造)で地下1階地上4階建て延べ1万6600平方b(うち、地下駐車場2750平方b)。建物高さは20b。防災拠点の観点から免震構造(総合耐震計画基準で最高ランクのI類)とした。建設地は、現在の駐車場と北庁舎、中央公民館、県警察の交番がある区域を対象としており、全体面積は1万1976平方b。
 施設内容は、1〜3階が市の各部の執務スペースが中心で、4階が議場など議会スペース。各階の東側に会議室を配置している。駐車場は新庁舎地下に免震層を利用する形で92台、平面(現在の南庁舎跡地)に108台の計200台を確保する。外観は各階を階段状に積み上げたような形状とし、現庁舎のイメージも残したデザインで、連続した格子窓の外観は伊賀の組み紐(ひも)をイメージしたものとしている。
 設備面では、省力化・省エネの観点から、自然換気を利用した空調施設、床下空調、太陽光発電(屋上へ20`h程度を屋上に設置)、雨水利用、屋上緑化(各階テラスなどへの緑化)、LED照明、などを採用。また、空調の熱源はリスク対策、省力の観点からガス(執務スペース)と電気(会議室スペース)の両方を導入する。
 基本・実施設計は日建設計名古屋オフィス(名古屋市中区)が担当。
 本体に先駆けて行う解体工事は、北庁舎(RC造一部地下地上3階建て延べ約500平方b、1962年建設)、中央公民館(RC造2階建て延べ550平方b、63年建設)を撤去。また県事業で、敷地内の交番を移転後に解体する。新庁舎完成時期に合わせて、南庁舎(RC造3階建て延べ5500平方b、64年建設)を14年度に解体する計画。
 今後のスケジュールは、実施設計を11月末工期で進める。解体工事を5月に発注し、7月から11月の工期で進め、あわせて文化財調査を行う。本体工事は12月ごろ公告し、仮契約を結び、13年2月に市議会の承認を得て3月から着工する。工期は19カ月で、14年10月ごろ完成し、移転作業を行う。外構・駐車場工事は14年6月ごろ発注し、議会承認を得て、10月から着手する。
 なお本体および設備工事の発注方法については、市として最大級の建築工事となるため、さまざまな観点から検討を進めている。
 事業費は、設計費を含めた全体の工事費が約58億8800万円(10〜14年度の継続費設定額)。このうち、工事費で約49億円を見込んでいる。