建通新聞社(中部)
2012/04/26
【愛知】中部地整 木曽三川公園の管理を総合評価で
国土交通省中部地方整備局は、2010年度に閣議決定した公共サービス改革基本方針に基づき、総面積260fの国営木曽三川公園の運営維持管理業務を総合評価方式の一般競争入札で委託する。現在のところ、6月下旬に入札を公告し、11月上旬に落札予定者を決定、13年1月上旬の契約締結を予定している。委託期間は13年度から15年度まで。
対象となるのは、海津市、各務原市、羽島市、一宮市、江南市、稲沢市、愛西市、桑名市にまたがる国営木曽三川公園の関連施設。管理業務は、全ての施設を一括して委託する。総面積は12年6月時点で256・5fだが、現在も同局が整備を進めており、15年度には6拠点約32・7fを管理対象に追加する予定。
入札は1社でもJVでも参加できる。入札参加資格は、役務の提供に関する国土交通省競争入札参加資格(中部地域)を有することなど。さらに都市公園の種別のうち地区公園、特殊公園、総合公園以上の公園またはレクリエーション施設で、業務全体のマネジメント・企画立案▽施設・設備の維持管理▽植物管理▽収益施設など管理運営―の実績がそれぞれ1件以上必要となる。また、植物管理に必要な1級造園施工管理技士が1人以上在籍している法人でなければならない。さらに、配置予定者についてもマネジメントをはじめ各業務の経験が求められる。
JVで参加する場合は、代表企業が業務全体のマネジメントと企画立案を担当する。
総合評価の手法は検討中だが、現在のところ価格評価点30点と技術評価点60点の合計値を評価値とする方針だ。
技術評価は基本項目と提案項目に分けて実施する。基本項目は5項目あり、それぞれ基礎点が最大10点与えられる。さらに、実施体制に関する2項目で加算点が5点ずつ配分される。提案項目は12項目で、それぞれ10〜15点の加算点が与えられる。基本項目と提案項目を合計した最大点数は205点。
基本項目では、実施体制や業務に対する認識や、現行基準レベルを維持できるかが評価される。提案項目では、公園利用者数や利用者満足度、植物・施設の管理、プログラムの多様性や自主事業の内容、安全性の確保や非常時の対応、従来の実施手法に対する改善提案などが評価対象となる。
同公園は現在、三派川地区(86・7f)と中央水郷地区(169・8f)で構成している。同公園の現管理者は公園財団と河川環境管理財団で組織する木曽三川公園マネジメント共同体が担当している。