北海道建設新聞社
2012/04/25
【北海道】岩内町が文化センターの大規模改修に向け調査開始
岩内町は2012年度、岩内地方文化センターの大規模改修に向けた調査に入る。地震時に大ホールのつり天井が崩落することを防止するための対策のほか、老朽化が進む空調衛生、給排水管、電気など各設備の更新に向け劣化度などを調べる。5月中旬にも指名通知する予定。改修全体の事業費は億単位に上るとみられる。
同センターはRC一部S造、2階一部3階、延べ5773m²の文化施設で、1008席の本格的な大ホールのほか、美術工芸室や図書室、調理実習室、視聴覚室などの公民館機能も備える。
旧国鉄岩内駅跡地の再開発プロジェクトにより1989年に建設されたもので、20年以上が経過し、外壁や給排水設備、電気設備が老朽化してきている。
特に大ホールは舞台装置、音響・照明設備も更新期を迎えているほか、つり天井については、大地震の際に崩落の恐れがあり、対応が課題となっている。
01年の芸予地震後に示された国土交通省の技術的指針では、周りの壁などに接触して崩落しないよう隙間を設け、揺れ止めを設置することなどが示されているが、東日本大震災での被害を受け指針の見直しが進められていることから、同町はタイミングが合えば新指針に沿う形で改修したいとしている。
12年度の調査は、大ホールのつり天井の状態や舞台装置、音響・照明設備などのほか、空調衛生、給排水、電気設備や、コミュニティー施設部分の内装など各部の劣化状況を調査。13年度は改修に向けた実施設計に入り、14年度の着工を目指す考え。外壁は13年度に調査する予定だ。