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建通新聞社(中部)
2012/04/20

【三重】県 高齢者居住確保計画 2550戸供給

 三重県県土整備部は、高齢者向け住宅の供給目標や施策などを盛り込んだ「三重県高齢者居住安定確保計画」(以下、高齢者居住計画)を策定した。2012年度から14年度までの3カ年計画とし、住居のバリアフリー化や耐震改修などによる住まいの確保とともに、有料老人ホームなどのサービス付き高齢者向け住宅について、2550戸の供給目標を掲げた。12年度以降の実施状況を踏まえて14年度までに次期計画の策定を行う。
 高齢者居住計画は、高齢者の居住の安定確保に関する法律に基づき策定するもので、同時に策定した「三重県住生活基本計画」の中で、高齢者層の居住問題に特化した計画案として位置付けた。計画構成は、「高齢者の居住の現状と課題」を踏まえた「推進する施策」や「計画の実現に向けて」など5章で構成し、サービス付き高齢者向け住宅の供給目標量や登録基準なども示した。
 高齢者向け住宅などの現状としては、11年10月現在で、7401人分の定員・戸数のストックがあり、内訳は、居住系施設のうち、有料老人ホームが2514人、養護老人ホームが1300人、軽費老人ホームが1525人。住宅のうち、高齢者用賃貸住宅が1997戸、高齢者向け優良賃貸住宅が32戸、シルバーハウジングが41戸ある。また介護保健施設では、11年度現在で1万5332人分の定員があり、内訳は、介護老人福祉施設が7936人、介護老人保健施設が6294人、介護療養型医療施設が1102床となっている。
 そこで、将来計画として、上位計画の三重県住生活基本計画の計画期間にあたる20年度までに、高齢者人口の3%にあたる人口分の定員・戸数の確保を目標とした。具体的には将来人口推計に基づく20年の高齢者人口は52万8597人で、3%の1万5858人分の定員・戸数の確保を目標値とした。11年10月現在、7401人分の定員・戸数のストック数となっていることから、20年度までに8457人分の定員・戸数のサービス付き高齢者向け住宅の新規整備を目指し、このうち、12年度からの3カ年で約3割にあたる2550戸を供給目標とした。
 具体的な主な施策として、バリアフリー化の促進に向けて、三重県建築士事務所協会や三重県建築士会などを通じ、リフォームや耐震改修の情報提供や相談体制の整備。サービス付き高齢者向け住宅の供給に向けて、三重県サービス付き高齢者向け住宅登録基準の適切な運用、マイホーム借り上げ制度などの情報提供、市町の圏域単位における介護保険施設の整備量の設定などを行うものとした。