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建通新聞社(中部)
2012/04/17

【愛知】県 療育医療総合センターの設計をプロポで

 愛知県健康福祉部は、2007年3月に策定した「愛知県心身障害者コロニー再編計画」に基づき、初段事業として、同コロニー内の中央病院、重症心身障害児施設のこばと学園、発達障害研究所の3施設を建て替え、「愛知県療育医療総合センター(仮称)」を設置する。12年度に基本設計を委託するため、当初予算に委託費8402万円を計上した。委託時期は今後決めるが、設計者の選定方法としてプロポーザル方式も視野に入れている。
 新施設には「医療支援部門」と「地域療育支援部門」の2部門を設置。医療支援部門における病院のベッド数は147床、医療型障害児(重症心身障害児者)のベッド数は120床。施設規模は設計を進めながら固める。
 建設スケジュールは、12〜13年度で基本・実施設計を進め、13年度末に着工する。15年度に一部供用を開始する。総事業費は約94億円。場所は春日井市神屋町713ノ8。
 現施設の規模は、こばと学園が一部地下1階地上2階建て延べ4637平方b。中央病院が地下1階地上5階建て延べ1万1372平方b。発達障害研究所が地下1階地上5階建て延べ6392平方b。構造は全て鉄筋コンクリート造。
 心障者コロニーは、心身の発達に障害を持つ人が医療、教育、職業訓練などを行うとともに、発達障害の原因や治療・予防の研究をするための総合的福祉施設として1968年6月に設置された。建て替えられる3施設のほか、職業訓練校や養護学校など17施設が設置されている。敷地面積は7万4033平方b。入所者の高齢化と障害の重度化が進んだことにより、入所期間が長期化しており、支援が困難になっている。また02年に国が障害者基本計画を策定し、”施設福祉”から”地域福祉”へ大きくかじを切ったことを受け、コロニーの将来的な姿を示した再編計画を策定した。
 計画では、療育医療総合センターを設置するほか、知的障害者更生施設の養楽荘を15年度末までに廃止する方針を示している。