建通新聞社四国
2012/04/17
【高知】港湾・海岸施設耐震化を加速 県
高知県土木部港湾・海岸課は、南海地震による津波や高潮被害を軽減させるため、港湾・海岸施設の耐震化などを加速する。2012年度当初予算には、海岸高潮対策事業費5億8900万円、海岸耐震診断事業費1億6000万円、津波・高潮危機管理事業費1億6300万円を計上しており、須崎港海岸、宇佐漁港海岸、伊尾木漁港海岸での耐震補強工事を推進するほか、浦戸湾内の護岸耐震化調査や県内一円の海岸での耐震照査などを実施する予定となっている。
海岸高潮対策事業では、浦戸湾内の護岸耐震化調査と須崎港海岸耐震補強工事などを実施。浦戸湾内では、地盤に振動を与え護岸がどう変形するかをシミュレーションする。この結果を基に、13年度以降は河川課と協議しながら、護岸の決壊や液状化などの被害を防ぐための取り組みを進める。須崎港海岸では、国が進める須崎港湾口地区の整備に合わせ、浜町〜桐間での高潮対策工事を引き続き進める。
海岸耐震診断事業では、県内の海岸線のうち海岸保全区域に該当する延長200`強を対象に照査を進める。いくつかの工区に分け外注する予定。照査結果を基に、13年度から調査や測量など耐震化に向けた取り組みを順次進める。
津波・高潮危機管理事業では、宇佐漁港海岸と伊尾木漁港海岸の耐震化工事などを実施。宇佐漁港海岸は、耐震照査の傾向を見ながら試験的に工事を行うもので、主に根元部分の補強を進める。伊尾木漁港海岸では、主に断面補強を進める予定。