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建通新聞社(中部)
2012/04/13

【岐阜】トヨタ紡織 清水建設でテストコース建設

 自動車用内装品やフィルターを主力製品とするトヨタグループの「トヨタ紡織」(刈谷市豊田町1ノ1)は、テストコースを備えた「多治見技術センター」の建設に着工した。清水建設名古屋支店(名古屋市中区)が設計・施工を担当する。11日には関係者が出席して起工式を行った。
 同センターは、実際に車を走らせて製品評価ができる独自のテストコースを併設した開発施設。多治見市笠原町字鳩谷下から土岐市妻木町字西山にかけての約36万平方bに建設することを決め、2011年8月22日に岐阜県庁で両市と立地協定を結んでいた。
 着工したテストコース部分は、約14万平方bの敷地を使って全長1800b(このうち直線700b)の周回路と、多種多様な路面を再現した約200bの特殊路、管理棟、調整池1カ所などを整備する。投資額は26億円。14年3月の完成を予定している。
 今回の整備には含まれないが、研究棟2棟、動力棟1棟、調整池1カ所などの整備計画もある。
 テストコース新設によって同社では、技術部門や企画・営業部門などプロジェクトに関わるすべての関係者が現地現物で製品を評価できるため、魅力的な製品開発につながるとしている。
 11日の起工式には、同社の箕浦輝幸会長と豊田周平社長、古田肇岐阜県知事、古川雅典多治見市長、加藤靖也土岐市長、清水建設の吉田和夫副社長らが出席した。
 豊田社長は「施設を最大限に活用して世界ナンバーワンの製品を開発したい」とあいさつ。古田知事は「地元と市町、県が一体となったオーダーメード型の開発」が好調に推移する県内の企業誘致を支えていることを強調し、祝辞を述べた。