建通新聞社(中部)
2012/04/05
【岐阜】県 第2次県廃棄物処理計画を策定
岐阜県は、農業系産業廃棄物を除く廃棄物(産業廃棄物)の最終処分量を2021年度までに08年度比で19%削減する目標などを盛り込んだ新たな県廃棄物処理計画(第2次県廃棄物処理計画)をまとめた。
現行計画の11年度終了に伴い、横ばいで推移している廃棄物の排出量、不法投棄などの不適正処理や地球環境問題などの課題の解決を図るため、県民、事業者、行政がそれぞれの適切な役割分担の下で、循環型社会の形成を目指す基本的な方針となる。計画では、一般廃棄物(し尿を除く)の排出量・再生利用量・最終処分量と産業廃棄物の排出量・資源化量・最終処分量の目標の達成に向け、3つの基本的な考え方(@3Rによる循環型社会の形成A生活環境の保全B不適正処理対策の推進)を基に、それぞれの具体的施策を示した。
このうち産業廃棄物では、08年度実績が04年度実績から発生量が7%減(418万3000d→387万8000d)、最終処分量が同49%減(24万9000d→12万6000d)で11年度目標値を達成したものの、資源化量(164万d)は11年度目標値(199万8000d)を大きく下回った現状から、発生抑制・資源化の一層の推進や建設混合廃棄物の再資源化などの促進、優良な処理業者の育成、廃棄物処理に対する県民の理解促進などを図り、中間年度の16年度、最終年度の21年度に排出量390万dの維持、資源化量47%の達成と維持、最終処分量の16年度12%削減と19年度19%削減の達成などの目標を掲げている。
具体的施策の主なものは次の通り。
◇循環型社会の形成
<ごみ減量化の推進>
▽岐阜県循環型社会形成推進協議会の開催▽東海3県一市グリーン購入キャンペーンの実施▽岐阜県環境物品等調達方針によるグリーン購入の推進▽県内におけるごみ処理の状況および3Rに関する施策状況などの紹介▽環境教育・環境学習の推進
<各種リサイクルの推進>
▽「建設リサイクル法」の円滑な推進▽建設系産業廃棄物の再資源化なその促進▽汚泥リサイクルの普及啓発▽バイオマス資源・食品循環資源の利用促進
<リサイクル製品の利用促進>
▽岐阜県リサイクル認定製品の利用推進
<産業廃棄物の適正処理の推進>
▽産業廃棄物処理業者などに対する効果的な立入検査の実施▽中小排出事業者の意識高揚と関係法令などの理解促進▽産業廃棄物処理施設設置に係る合意形成などを図るための手続き条例の運用▽優良な産業廃棄物処理業者の育成▽廃棄物処理施設に対する県民の理解促進▽有害廃棄物(PCB廃棄物、アスベスト廃棄物)の適正処理の推進▽家畜排せつ物処理施設の整備に対する支援
<リサイクル関連産業の育成支援>
▽リサイクル関連産業の育成支援▽環境配慮型ものづくり産業支援プロジェクトの実施
◇生活環境の保全
<災害時における廃棄物処理対策の推進>
▽市町村における災害廃棄物処理計画の策定支援▽隣接県等との支援体制の整備▽災害時における支援体制の確立▽災害時における廃棄物の適正処理に関する啓発
◇不適正処理対策の推進
<不法投棄などの不適正処理対策の推進>
▽通報体制の整備▽取締りなどの実施▽不適正処理事案の公表▽「岐阜県埋立てなどの規制に関する条例」の的確な運用