木曽岬町は、防災や福祉、教育などの機能を一体化した「複合施設」の整備を計画しており、2012年度には基本計画の策定までを進める予定だ。12年度当初予算には策定に向けた事業費1000万円が計上されている。
11年度には、学識経験者や町議、住民らで構成する「まちづくりプロジェクト審議会」を立ち上げ、基本構想案をまとめている。4月には同案を示し、町民からパブリックコメントを求める意向で、12年度には、同案をもとに基本計画を策定する予定だ。順調に進めば、13年度以降に基本設計や実施設計に着手する見通し。
同複合施設は、役場機能に防災や教育、福祉などの機能を一体化した施設として、現役場前の敷地に建設を計画している。役場庁舎については、以前から耐震診断で補強の必要性などが指摘されており、補強や建て替えなどを検討してきた経緯がある。しかし、建物の構造や地盤の問題などで現役場施設の補強を断念し、新たな機能を加えた複合施設として新設する構想となった。
構想案でまとめた規模や機能などは現時点では明らかになっていないが、同町は海抜ゼロメートル地域のため、地震による津波や高潮などを想定した高さとなる避難所など防災拠点機能と、図書館などの教育関係施設、福祉関係施設などの配置が計画されているもようだ。