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建通新聞社(中部)
2012/03/30

【三重】こども心身発達医療センター 基本設計など

 三重県健康福祉部は、「こども心身発達医療センター」(仮称)整備計画について、2013年度の工事着手に向けて用地の測量調査に着手した。造成・建設の基本・実施設計は12年度から着手する計画だ。17年度の開院を目指す。12年度当初予算には調査設計費として1億0653万円を計上し、また、設計業務を2カ年で進めるため1億1944万円を限度額とした債務負担行為を設定する予算措置を行った。
 同事業は、津市城山にある県立草の実リハビリテーションセンターと県立小児心療センターあすなろ学園を機能統合し、新センターを建設するもので、現在地での建て替えも含め複数の移転先を検討した結果、津市大里窪田町字西穴川340の1ほかの国立病院機構・三重病院の東側で、同病院が所有する山林などを建設予定地として決定した。面積は7万5866平方b(敷地内にある池などを除くと6万6670平方b)。用途地域は市街化調整区域。
 施設規模は、現在の両施設の延べ面積1万5347平方bと同程度とし、約1万5000平方bを前提に計画を策定する。診療科目は現行機能を基本とし、整形外科、リハビリテーション科、児童精神科、小児科を想定。部門別の面積は、病院関係のうちメーンの病棟が4378平方b、管理が1130平方b、外来が931平方b、リハビリテーションなどが770平方bなど。教育施設関係が3134平方b。定員は126床未満(現行140床)を見込む。事業費は整備計画費に3000万円、土地造成整備、基本・実施設計などに10億円、建設工事、システム機器などに47億円の計57億3000万円とした。
 施設配置の検討にあたっては、大きな造成は行わないことや機能の優先順位などの観点から4パターンの配置案―@機能を集中させ建築面積を抑えた4階建ての施設A敷地西側や中央の平坦部を利用した2〜3階建ての施設B敷地中央の平坦部を広く利用した2階建ての施設C敷地中央と東側の平坦部を利用した2カ所に分離し渡りで接続する2〜3階建て―を示している。今後、4案について機能性、経済性などの観点から土地利用計画を検討する。
 同部では11年度に基本計画を策定し候補地を選定し、計画案に対してのパブリックコメントも2月までに終えた。12年度の業務では、開発許可申請に必要な各種資料作成に向けて、地形測量、自然環境調査、地質調査、造成基本設計・実施設計、建設基本設計・実施設計。用地取得に必要な用地測量、建物・立木など調査、不動産鑑定。また設計発注に必要な総合評価による業者選定支援、整備検討に必要な施設整備の技術・発注支援などを順次進めていく。測量などを12年度に進め、造成・建設の基本設計・実施設計は12〜13年度の2カ年を見込んでいる。13年度中に造成、建築工事に着手、造成も含め3〜4年の工期を見込んでいる。