建通新聞社(東京)
2012/03/30
【東京】 外環中央JCTのランプトンネルなど検討
国土交通省東京外かく環状国道事務所は、東京外かく環状道路(外環)・関越道〜東名高速間の整備で、中央ジャンクション(JCT)地区にシールド工法で構築するランプトンネルや、ルート上に設けるすべての換気所の構造検討などを開始する。それぞれの関連業務の委託先を5月末に選んで作業を進める。また、JCT地区の工期短縮策を具体化するための業務の委託先をエイト日本技術開発(中野区)に決めた。
外環・関越道〜東名高速間(練馬区〜世田谷区)は延長16・2`で、大深度地下の本線シールドトンネルなどは直轄、舗装やJCT部などは東日本高速と中日本高速の道路会社2社で整備する予定。2020年のオリンピック開催までの完成を目標に掲げ、12年度から工事が本格化する見通し。
30日には東名JCT地区で準備工事(施工・西武建設)が始まる。12年度は200億〜300億円を投入し、調査設計や用地買収、環境整備工などを行うことにしている。
中央JCTのランプトンネルは、外環本線と中央道との行き来などを可能にするため、1車線のものを8本整備する。「H24外環中央JCT地区トンネル構造検討業務」の中で、線形や口径、シールドマシンの機種、セグメントのタイプ、発進・到達立坑の位置などを詰めて施工計画をまとめる。履行期限は13年2月28日。
また、ルート上に設ける換気所は▽大泉JCT1カ所▽青梅街道インターチェンジ(IC)1カ所▽中央JCT2カ所▽東名JCT1カ所―の計5カ所。「H24外環トンネル換気所等検討業務」を通じ、換気設備の配置や換気所の躯体構造、トンネルとの接続方法、換気塔のデザイン・形状などを整理した上で、施工計画を固める。履行期限は13年2月下旬。
いずれの業務も30日に簡易公募型プロポーザルの手続きに入り、4月9日まで参加表明書、5月10日まで技術提案書を受け付ける。委託先の特定は5月29日を予定している。
一方、エイト日本技術開発への業務委託で具体化させるJCT地区の工期短縮策は、完成目標が定まった中で大規模かつ難易度の高い工事を進めるためのもの。作業を通じてあらゆる手段を取り入れ、並行して進める詳細設計(本線とJCT・ICの全てが対象、5月に委託先決定)に反映していく。履行期限は13年3月下旬。
その前段として11年度は、各JCT地区の全体施工計画を日本シビックコンサルタント(荒川区)とパシフィックコンサルタンツ(多摩市)に業務委託してまとめた。