2013年度に設計を委託し、14〜15年度で建設へ―。静岡県の「富士山世界遺産センター基本構想策定委員会」(委員長・芳賀徹静岡県立美術館館長)が基本構想をまとめ、28日、芳賀委員長が川勝平太知事に提出した。川勝知事は「場所の選定という大きな課題があるが、高い理想が盛り込まれた構想を実現させたい」と述べた。さらに、12年度に基本計画を策定し、13年度に基本設計を委託。14年度に実施設計をまとめて工事を発注し、15年度までの2カ年で建設するとのスケジュールを示した。
基本構想では、施設整備に当たり、環境やユニバーサルデザイン、更新性・拡張性、維持管理に配慮し、さまざまな活動を効果的・効率的に展開することができる施設面積を確保するよう求めた。立地場所は、富士山の眺望や来訪者の利便性などを踏まえて選ぶ。
芳賀委員長は、川勝知事に「国内だけでなく、海外からも評価される施設とすべき。覚悟を決めて、しっかりと予算を確保してほしい」と注文を付けた。
この基本構想を踏まえ、県は12年度、センターの建設予定地や施設規模を固め、事業計画や展示計画、施設計画、管理運営計画、整備運営スキームなどを基本計画として策定。これに沿って、13年度、設計業務を委託。用地を取得した上で、14年度に着工する予定。
(2012/3/30)
建通新聞社 静岡支社