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建設経済新聞社
2012/03/26

【京都】丹波、山城の運動公園 特徴活かしリニューアル 24年度に構想策定

 京都府は、丹波自然運動公園と山城総合運動公園について、それぞれの特徴を活かしたリニューアル案の検討に入る。
 府立スポーツ施設については国体以降、十分な投資をしてこなかったとし、スポーツ振興や若者育成の観点から24年度当初予算で重点的に予算配分。京都・新スポーツビジョン推進費に18億2360万4000円を計上した。内訳はハード関連で、府立体育館を大規模改修する感動アリーナ整備費15億4300万円、丹波自然運動公園と山城総合運動公園のリニューアル構想を策定するための京都トレセン構想等推進費450万円、サッカーやラグビーなどの専用球技場建設に向けたスタジアム調査費1700万円を計上。このほか、ソフト関連で競技スポーツ振興事業費2億5110万4000円、日本代表・トップアスリート交流事業費600万円、スポーツ指導者バンク整備費200万円を盛り込んでいる。
 丹波自然運動公園(京丹波町曽根)は、次世代の子どもたちが合宿をして集中的にトレーニングを行える施設が必要とし、府立スポーツ施設で唯一の宿泊機能を有している特徴を活かし、ジュニア選手が集い、切磋琢磨しながら強化合宿ができる育成拠点として整備するための構想を策定する。
 山城総合運動公園(太陽が丘。宇治市広野町)は、敷地面積が広く、交通の便がいいという特徴を活かし、新たな競技種目への対応、様々なスポーツを体験できるスポーツ活動拠点として整備するための構想を策定する。
 両公園の構想は京都府におけるスポーツ施設のあり方懇話会(座長・桝岡義明(財)京都府体育協会会長)の運動公園部会で検討する。

専用球技場の地質調査
早ければ夏頃の見通し
体育館はDBで6月議会上程

 サッカーやラグビーなどの専用球技場建設に向けたスタジアムについては、亀岡市、京丹波町、京都市、城陽市、舞鶴市の5市町が応募。2月には専用球技場用地調査委員会(委員長・大西有三京都大学理事・副学長)の初会合が開催され、検討が始まったところ。23日開催の同懇話会において、府は対象となる土地の地質調査を「早くても夏頃になる」と概ねの見通しを示した。また「青少年の夢やあこがれとなるような施設となるよう検討を進めていく」と考えを説明した。
 同懇話会では、神戸ウイングスタジアム梶i神戸市兵庫区)の森博之代表取締役社長が同スタジアムの整備・運営方法について説明。公設民活方式(神戸市がコンペ方式で発注、設計・施工・事業運営は神戸製鋼−大林組JV)で実施したことやコスト削減策などを報告。都市公園での広告看板設置の規制を緩和し広告収入を上げたこと、地元サッカーチームのヴィッセル神戸から意見を集めたことなどが報告された。
 府立体育館(京都市北区)の大規模改修は、実施設計と施工を一括で発注するデザインビルドを採用。工事案件の議会提出は6月議会を目指す。工期は24年10月から25年3月までを予定。基本設計は内藤建築事務所(京都市左京区)。