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建通新聞社(神奈川)
2012/03/22

【神奈川】インベスト神奈川2 「最低投資額要件を引き下げ」 

 神奈川県は、県の企業誘致施策である「インベスト神奈川2ndステップ(神奈川県産業集積促進方策2010)」の要件を2012年度から緩和し、制度利用をさらに促進する。事業認定の最低投資額の要件を引き下げ、幅広い企業の制度活用を促進。例えば、大企業が高度先端産業を新たに県内で展開しようという場合、最低投資額の認定要件を現行の50億円から40億円に引き下げる。県内の中小企業が再投資したり、新エネルギー関連企業が立地したりする場合には特例措置を適用。さらに引き下げ幅を広げる。4月から新たな要件を適用する。
 インベスト神奈川2ndステップは、県内への研究所、本社、工場の新設に関して、企業が提出する事業計画を県が認定する制度(支援事業認定制度)。認定企業は、県内中小企業を含む産学公と共同研究開発を進める場合に経費の助成(共同研究開発助成制度)を受けることができる。また、取得不動産の税率軽減や低利融資、雇用助成などの支援措置もある。
 長引く景気の低迷に加え、円高などの影響から企業の投資意欲が低下傾向にあることなどから、事業認定の最低投資要件を全体的に引き下げ、多くの企業に制度を活用してもらう。また、県内企業の再投資や、新エネルギー関連企業の立地を「特例措置」としてさらに手厚く支援。
 このほか、事業認定を受ける際、現行では土地、施設、設備などは自社所有であることが条件だが、初期投資の節減に向けた企業の取り組みに対応して、新たに賃貸・リースも投資額に含めることにする。
 支援メニューのうち、共同研究開発助成制度については、共同研究開発にかかわる中小企業の最低投資額要件を、現行の10億円から5億円に引き下げる。
 かながわスマートエネルギー構想とも連携。工場などの新設に併せて、同一敷地内に整備する太陽光発電などの創エネ施設の整備費も投資額に含めて認定する。
 10年度から14年度までの5年間を取り組み期間としたインベスト神奈川2ndステップでの事業認定数は、昨年11月時点(第7回認定)で13社。
 04年にスタートした前身の「インベスト神奈川」は、主要政策である施設整備等助成制度により、78社80件の新たな企業誘致や、既存企業の県内投資を促進した。インベスト神奈川2ndステップでは、企業立地に対する直接支援から立地後の成長に力点を移し、企業ニーズに応じた総合的な支援施策を展開している。