建通新聞社
2012/03/12
【大阪】大阪市都市整備局 市営長吉長原住宅の余剰地約2haをまちづくりに 12年度に計画案 団地再生プロジェクトの第2弾
大阪市都市整備局は、市営長吉長原住宅の余剰地約2haについて、周辺を含めたまちづくりの観点から開発計画を検討する。小宮住宅に続く団地再生プロジェクトの第2弾に位置付け、2012年度に計画案を策定する予定だ。
市営地下鉄谷町線の長原駅に隣接する長原住宅(大阪市平野区長吉)では、市営住宅の建て替えが進み、約2haの余剰地が生まれている。
市は、この土地を「市民住宅」などの用地として活用し、民間住宅の供給や、生活利便施設などの導入を図りたい考え。また、地域の特性を生かした「まちづくり」の核として開発の起爆剤としたい意向もある。
余剰地には新たな市営住宅の建設予定がないため、全体を民活により開発することになる。12年度策定の計画案では、まちづくりの方向性や、事業スキームなどを検討する。通常の市有地売却ではなく、地域に必要な機能を誘導・立地する処分方法などを検討する見通しだ。
現地には長原遺跡などがあり、今後、文化財調査などに時間を費やす見通し。このため、余剰地処分・開発の時期などは明確になっていない。計画案の策定は外部に委託せず、局内で検討する予定。
団地再生プロジェクトの第1弾である小宮住宅(大阪市天王寺区小宮町11−1ほか)は、4街区からなる1万0,241uを対象とする。
1948〜49年に完成した全9棟216戸の老朽住宅を「団地再生モデルプロジェクト」として開発。市営住宅の建て替え・集約化により生まれる余剰地を民間に売却し、複合的にまちづくりを進めている。民間への余剰地売却(5,707u)は近鉄不動産が購入し、2棟の超高層分譲マンションなどを建設している。民間施設は分譲マンション260戸と生活利便施設。市営住宅は195戸を建設中だ。