静岡県は、県建設産業ビジョンに基づき2012年度に試行する「過疎地域でのビジネス経営体を対象とする入札」で、入札参加資格を「土木一式で総合点数715点以上」、工事規模を「5000万円未満」とする方針を固めた。7日に開かれた県議会建設常任委員会で、深澤陽一氏(自民改革会議)の質問に交通基盤部が明らかにした。
ビジネス経営体は、今後生き残るべき建設業の概念としてビジョンに位置付けられたもの。経営戦略などを立案できる企画業務部門を持つ法人で、県の入札参加資格審査認定時の総合点数が1000点程度(過疎地域は4割程度割り増し)の総合工事業を想定している。
これに基づき県は12年度、過疎地域の建設業者のビジネス経営体への発展を目的に、新たな入札を試行する。
対象とするのは、南伊豆町、松崎町、西伊豆町(伊豆半島南部)や、島田市の旧川根町や川根本町(川根地区)、浜松市北部などの過疎地域(過疎地域自立支援特別措置法に位置付けられた地域)での1件5000万円未満の工事。
その地域に本社を置き、県の入札参加資格「土木一式」の有資格者で、総合点数715点以上の建設業者に発注する。
試行の件数など詳細を今後詰める。
(2012/3/9)
建通新聞社 静岡支社