建通新聞社(東京)
2012/03/08
【東京】 16年度以降の都計道事業化計画で調査開始
東京都都市整備局は、都市計画道路の2016年度以降の事業化計画を策定するための調査・検討をスタートさせる。15年度で現行の第三次事業化計画の期間が終了するため。12年度は都内の都計道の現況調査を実施する予定で、予算案に約3100万円の調査費を計上している。
同局では、社会経済情勢や、求められる東京の将来像の変化に対応しつつ、都市計画道路を計画的・効率的に整備するため、概ね10年に1度の周期で都市計画道路の事業化計画を策定している。
03年度に区部、05年度に多摩地域をそれぞれまとめた第三次事業化計画では、都施行の都計道のうち区部で約7万7000`、多摩地域で約8万5000`を15年度までに事業化する「優先整備路線」に指定。計画に基づいて09年度末までに全体の約2割(延長ベース)を事業化した。
現行計画の終了まであと3年程度となったため、12年度から新たな事業化計画の調査・検討に乗り出す。同局は東日本大震災を踏まえ、災害時に緊急車輌の通行を確保する観点も盛り込みたい考え。
12年度予算案に「今後の都市計画道路のあり方検討調査」として経費を盛り込んだ。作業では、現行計画に基づく都内全域の都計道の整備状況とその効果をあらためて調べ、道路周辺の都市計画や渋滞の現況などを整理。その上で、渋滞や道路の整備の遅れが著しい地域の理由などを洗い出し、今後の計画策定への課題を取りまとめる。
その成果を基に、13年度以降に具体的な検討を進め、現行計画の期間が終了する15年度をめどに新たな計画を策定する見通し。